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東レ/現場にもクールビズを/「LIVMOA」が変える

2020年07月10日(Fri曜日) 午後1時21分

 保護服「LIVMOA(リブモア)」を販売する東レ機能製品事業部はこのほど、「現場作業の『働き方改革』とその行方」と題したリポートをまとめた。「変わる日本の夏」や「熱中症の実態」「働き方改革と現場作業」について報告するとともに、リブモアの特徴や同保護服の活用で変化できる現場作業などについて詳細に解説している。その一部を紹介する。

 リポートによると、日本の夏(6~8月)の平均気温は、この100年間で約1・5℃上昇しているといわれている。「昔はこんなに暑くなかった」という気がするのも間違いではなく、特にヒートアイランド現象の影響を受ける都心部の東京は、同じ期間で約3℃上昇している。

 都市部では建築物や舗装道路が増える一方で、緑地や水面が減少しているため、夜間でも気温が下がりにくくなっている。東京の熱帯夜(夜間の最低気温が25℃以上の日)の日数は右肩上がりで増え続け、最低気温が30℃を下回らない「スーパー熱帯夜」という言葉も登場した。

 このまま温暖化対策が取られなかった場合、21世紀末には東京の真夏日(最高気温が30℃以上の日)が現在よりも57日増え、年間103日に達すると予想されている。大阪では68日増加するといわれている。

〈熱中症の実態〉

 気温が高い日などに起こるのが熱中症だ。高温環境下で「熱の生成」と「熱の放散」の調整機能が破綻し、体内の水分や塩分が失われるなどして体に熱がたまることで起こる障害を指し、応急処置で対応できる軽症のⅠ度から入院・集中治療が必要なⅢ度に分類される。

 2019年6月から9月の熱中症による救急搬送者(全国)は約6万7千人。最も多いのは高齢者(65歳以上)で約半数を占めているが、約3割は18歳以上から65歳未満の成人で、道路工事現場や工場などの職場からの搬送が12・9%に達する。

 過去10年間の職場での熱中症による死亡者および休業4日以上の業務上疾病者数は400~600人で推移しているが、19年は死傷者数が790人だった。業種別の状況を見ると、建設業が最も多く、製造業が続く。服装の見直しやファン付き作業服の導入が求められる。

〈働き方改革と現場作業〉

 18年6月に参議院本会議で「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(働き方改革関連法案)」が可決・成立した。働く人が個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を自分でできるようにするための改革で、中小企業・小規模事業者にも着実な実施が求められる。

 製造業では熱中症対策も働き方改革の一つとなる。熱中症による死傷災害の26%は屋内作業中に発生したとされ、十分な注意がいる。特定の熱源がない場合でも、高温多湿な室内環境や保護具の着用などで体内に発生した熱の放散ができなければリスクが高まる。

 SDGs(持続可能な開発目標)という言葉が一般にも浸透してきているが、作業員の安全や労働環境の改善といった要素が内包されていることを考えれば、製造業の現場にも求められる。電動ファン付き作業服や通気性の良い保護服の採用を進めることもSDGsの取り組みの一つと言える。

〈暑熱環境下でも活躍〉

 「リブモア」は、安全性を備えつつ快適に着用できる新しいタイプの保護服ブランド。従来の保護服では考えられなかったレベルの通気性を実現しているが、ポリプロピレン極細繊維を使ったメルトブロー不織布「トレミクロン」の存在がそれを可能にした。通気性と防じん性を高いレベルで両立している。

 粉じん防護用、粉じん・油汚れ対策用、クリーンルーム用などがラインアップされ、粉じん防護用は高通気ハイスペックタイプや高通気スタンダードモデルがそろう。利用者からは「暑熱環境下でも汗はほとんどかかずに作業できた」といった声が返る。