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東レ繊維事業本部/中長期視点で中経を推進/1千億円は到達可能な数字

2020年07月15日(Wed曜日) 午後1時6分

 東レの繊維事業本部は、中長期的視点に立ちながら2020年度(21年3月期)が初年度の中期経営課題を着実に進める。三木憲一郎常務執行役員繊維事業本部長は、エアバッグや不織布などを中心に事業拡大を図れば、将来展望の事業利益1千億円の到達は可能と強調し、その時には「売上収益も1兆3千億~1兆4千億円に達する」との見通しを示した。

 繊維事業本部では中経最終の22年度目標に売上収益1兆300億円、事業利益760億円を掲げる。三木常務執行役員は基本方針の一番目が「たゆまぬ事業体質強化」であることについて、事業環境が大きく変化する中で、これまで以上に繊維事業を強くするという意思表示と説明した。

 中経の推進に当たって、エアバッグや不織布などの個々の事業でやるべきことはあるが、繊維事業全体として大きな問題点はないと話す。その上で、前々中経と前中経で実施した投資を確実に刈り取ることがこの3年間の重要なポイントになると語り、高度化・差別化を図りながら事業利益に結び付ける。

 事業別ではエアバッグ、不織布、人工皮革、衣料用ファイバー・テキスタイル・縫製一貫型ビジネスなどの強化に継続して取り組む。原糸で3極と基布で6極の拠点を持つエアバッグ事業は、スウェーデンの縫製会社、アルバ スウェーデンを傘下に収め、競争力がこれまで以上に高まると期待する。

 不織布事業ではグローバル展開する「世界唯一の長・短総合不織布事業」の構築を目指す。このうち短繊維不織布は自動車関連やメディカル分野を深耕するが、超極細糸使いや難燃性と炎を遮る機能を持つ「ガルフェン」など、東レの素材力を生かす。アラミドわたの活用も進める。

 三木常務執行役員は現中経の着実な推進と完遂を前提に、その先にも視線を注ぐ。事業利益1千億円は「体制を変える必要はあるかもしれない」としながらも、不織布やエアバッグ、人工皮革事業などの継続強化で十分に到達できる数字とした。売上収益は1兆3千億~1兆4千億円を見込むが、利益率向上を重視しており、「もう少し低くなるかもしれない」とした。