メーカー別 繊維ニュース

東レ ファイバー・産業資材事業部門/出口戦略の高度化推進/エアバッグでの刈り取り急ぐ

2020年07月16日(Thu曜日) 午後1時16分

 東レのファイバー・産業資材部門は2020年度、この間、自動車用エアバッグ事業で行ってきた設備投資の刈り取りを急ぐとともに、ファイバー事業では出口戦略や糸・わたの高度化を推進し新規販路の開拓に力を入れる。4月から中期経営課題を立ち上げており、中計を通じ各素材系列で20%の事業拡大を計画する。

 東レは6月23日付の組織改正で産業資材事業と衣料中心のポリエステル、ナイロン、アクリル事業を同部門に再編。不織布事業を人工皮革事業と統合した。

 4月から中期経営課題に着手しており、この間、大きく落ち込んだ衣料用途における国内ミル消費が「今後、元の水準まで回復するのかどうか、かなりの危機感を持っている」(平井正夫ファイバー・産業資材部門長)との懸念を示している。

 ファイバー事業では、糸・ワタの売りっ放しにとどまることなく、一つ前の工程に踏み込んだ話し込みを通じ新規販路・アイテムの開拓を強化してきた。

 「詳細は言えないが、もっと違ったアプローチに変えていかないと現在の事業規模を維持できない」としており、出口戦略の高度化、糸・わたの高度化、サプライチェーンの高度化を通じ改めて新規需要の創出に取り組む。

 サステイナビリティーを求めるニーズが「トレンドではなく、主たる流れになってきた」との手応えを示しており、本格販売を開始したトレーサビリティーにまでこだわって開発したペット再生ポリエステル「&+(アンドプラス)」の販促に力を入れる。

 エアバッグ事業では、既に実施してきた大型設備投資の刈り取りに全力を挙げるとともに、買収したエアバッグ縫製工場をフル活用し先をにらんだ開発、ユーザーとの話し込みに力を入れる。

 インビスタが原着糸への集約によってカーペット用白糸から撤退したことに伴い、東レは白糸での置き換えを進めてきており、20年度も10%強の増販を見込んでいる。