メーカー別 繊維ニュース

東レ テキスタイル事業部門/高付加価値品を内外で拡販/事業部間でシナジー発揮

2020年07月29日(Wed曜日) 午後1時3分

 東レのテキスタイル事業部門は4月からスタートさせた2022年度までの中期経営課題を通じ、海外拠点との連携を強化し高付加価値品のグローバルな拡販を計画する。商品開発においては、「ナノデザイン」を駆使した取り組みを加速。ナノデザインによる再生ポリエステル「&+(アンドプラス)」の高度化にも意欲を示している。

 東レによると、19年度の業績は主に暖冬による秋冬物の不振で当初の予算には届かなかったものの、ユニフォームの大幅な超過達成などで「前年実績をクリアすることができた」(鳥越和峰テキスタイル事業部門長)と言う。

 新型コロナウイルス禍の影響は5月から顕在化してきたとしており、顧客とのコンタクトが取れなくなった影響が7~9月期に大きく発現すると見ているものの、同時に「個人的には7~9月期で底を迎える」とも見通している。

 4月から開始した中計では、海外拠点との連携により高付加価値品をグローバルに拡販する、産地の商品開発力を活用し海外でのモノ作りのレベルアップに反映させる、部門内シナジーを極大化させる、「ナノデザイン」を駆使した商品開発――の4点に重点化する。

 東レによると、ユーザーからは日本勢のモノ作りへの評価が高い一方、オーダーが集中した時の納期遅れを懸念する声が強いという。

 顧客が展開する海外縫製工場の近隣から素材をデリバリーしてほしいとの要望が強まっているため、産地技術の導入で海外拠点のレベルアップを図り、外→外での新規商流の掘り起こしにつなげたい考えだ。

 この考え方に賛同する産地企業には「技術指導料のような名目で利益を還元するような仕組みを作りたい」としている。

 これまでは傘やテント向けに販売してきた遮熱・遮光素材「サマーシールド」をユニフォーム部隊が電動ファン付ウエアの表地に転用し拡販を達成しているという。

 スポーツ、婦人、ユニフォームといった用途間の垣根が低くなっていることから、それぞれの素材の融通で相乗効果を発揮させ、新規販路・アイテムの掘り起こしを目指す。