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東レ 短繊維事業部/出口戦略を徹底/布帛・不織布へも用途広げる

2020年07月31日(Fri曜日) 午後1時13分

 東レの短繊維事業部は4月からスタートさせた2022年度までの中期経営課題を通じ、新規販路・アイテムの掘り起こしを重点化する。単なるわたの売りっ放しではない紡績糸によるコンバーティングを海外にも広げるなどで高度化するとともに先行させてきた機能インナーやデニムに加えてカットソーや布帛、不織布へも広げる。

 同事業部はこの間、わた売りだけでなく、一つ先の工程に踏み込んだモノ作りを伴う企画提案によって新規販路の開拓を進める出口戦略を強化してきた。

 ポリエステルの中空原綿「エアレット」で米国SPAへの販路を開拓。年間600トン規模まで販売量を伸ばしてきたが、現在は米国市場の低迷で伸び悩みに転じているため、再生ポリエステルによるエコ企画の導入でてこ入れを図る。

 替わって成長途上にあるのが海外の大手縫い糸メーカーとの取り組み。先方が大手SPAにアプローチするのを短繊維事業部が支援し販路開拓に成功しており、20年度は再生ポリエステルへのシフトを進めもう一段の拡販につなげる。

 不織布では、自社で開発した原反を除菌シートなどを展開する生活雑貨メーカーに提案し、わたの高機能を訴求する販促に取り組んでおり、今後もこの路線を継続して強化し、主にスパンレース向けで新規販路の開拓を目指す。

 アクリル「トレロン」では新規用途・市場の掘り起こしが欠かせないとしており、アクリルにとっては未開拓だった織物の緯糸向けの企画提案に力を入れている。

 アクリルの市場がASEANへも広がっていることにも対応。インドやバングラデシュ、パキスタンの寒い地域へのアプローチに力を入れており、高機能素材を持ち込み現地紡績とリンクさせた取り組みで新規商流の開拓を目指す。