深センアパレル・トップに聞く“新機軸” 第1回/贏家時尚集団「ナアールス」ブランドディレクター 徐 志東 氏/サービス力でコロナ乗り切る

2020年08月03日(Mon曜日) 午後1時24分

 深セン(広東省)のアパレルブランドが、新型コロナウイルス感染拡大後の環境変化に対応し、さまざまな動きを見せている。ネットシフトを加速する一方、本物志向を高める動きがある。深センアパレルのトップに“新機軸”を聞く連載第1回は、中国を代表する中高級レディース企業、贏家時尚集団(エッカ・グループ)の「ナアールス」ブランドディレクター、徐志東氏。(上海支局)

  ――ナアールスはエッカ・グループの中核ブランドの一つです。

 当社は中高級レディース8ブランドを擁し、中国全土で約1600店を運営しています。8ブランドのうち「コラディオール」とナアールスは、それぞれ売上高が10億元を超えています。

 ナアールスは35~45歳の自立した働く女性がターゲットで、通勤着寄りのデザインが多いです。

  ――2019年は市況悪化で高級レディースも業績が低迷するところが目立ちましたが、御社は健闘しました。今年は?

 新型コロナ禍の影響を受け、前半は振るわなかったものの、5月から回復基調にあります。

 2、3月は顧客が店舗に足を運べない中、各店舗の販売員がロイヤルカスタマーに会員制交流サイト(SNS)などを活用し個別に商品を提案し成果を上げました。

  ――ネット通販にも力を入れましたね。

 「618(6月18日)」のセールでは、ネット通販の売上高が1億5千万元を超え、前年同期に比べ39%増えました。“直播(ライブコマース)”も始めました。

  ――ネットシフトをどこまで進めますか。

 今後3年間はネット通販の拡大に取り組みます。ただ、われわれはブランドです。商品だけでなく、サービスやライフスタイルの提案が欠かせません。そのため、実店舗を今後も重視していきます。

  ――ところで、日本企業の生地の採用状況は。

 定番の生地は、中国製以外は日本と韓国製を使っています。日本製生地はトリアセテート使いが中心で、生地商から購入することが多いです。

  ――新型コロナの影響はしばらく続きそうですね。

 そう思います。いつ新型コロナ前に戻るかは、感染の収束や政策が関係してきますから判断が難しいです。

 コロナの影響もあり、これから高級レディースの淘汰(とうた)が始まると思います。こうした中、われわれは製品のアップグレードを続け、サービスを磨くことで、さらなる成長を狙います。