深センアパレル・トップに聞く “新機軸” 第4回/聯合拡展設計〈深セン〉「幾様」ブランドディレクター 陳 丹 氏/素材にこだわる高級レディース

2020年08月06日(Thu曜日) 午後1時20分

 深センの高級レディース卸売り大手、聯合拡展設計〈深セン〉は2019年、自社ブランド「幾様」を立ち上げた。地元伝統工芸のサステイナブルな生地を採用するなど、素材にこだわりを見せる。ブランドディレクターの陳丹氏に、幾様の詳細や今後の計画を聞いた。(上海支局)

  ――高級レディースのブティックをターゲットにOEM・ODMを展開しています。

 「精品店」と呼ばれるブティック向けの製品の企画から生産、卸売りを一貫で手掛けています。深セン近郊には、160人規模の自社縫製工場があります。顧客のブティックの店舗数は、全国200店ほどです。

  ――高級レディースの自社ブランド「幾様」を昨年立ち上げました。

 自社ブランド展開は、創業者の長年の夢でした。OEM・ODM事業の基盤が安定し、製品や店舗のデザイナーらの人材がそろったため、幾様を始めました。

  ――ブランドコンセプトと価格帯は。

 「年齢もシーンも問わず、アートが好きな人たちに愛されるブランド」です。製品デザインはシンプルで、海外のトレンドを意識しています。価格はシャツが千~2千元、ワンピースが1600~2600元です。

 店舗デザインにもこだわっています。これから出店する店舗は、周りの環境に合わせ、各店舗で全く別のデザインを打ち出していきます。

  ――この1年の運営は。

 昨年、深センの商業施設、海岸城に1号店(120平方メートル)を出店しました。20~50代の顧客が来店しています。今月はカフェを併設した2号店を深センで開業します。

  ――ネット通販は。

 新型コロナウイルス禍の影響で、1号店が開店休業を余儀なくされたことから、3月に始めました。現在は試行錯誤の段階で、在庫品を販売しています。

  ――日本製生地を使っているそうですね。

 イタリアなど欧州製も使っていますが、日本製がメインです。日本製はトリアセテート繊維やウール使いが多いです。

 幾様の特徴として打ち出しているのが、中国の伝統工芸生地「莨綢」を使った製品です。莨綢はシルクを使ったハンドメードのジャカート織を、薯莨(ソメモノイモ)を使って染めるサステイナブルな生地です。広東省南海地区でしか生産していません。この生地を日本や欧州にも紹介していきたいと考えています。