展示会の “ニューノーマル”(2)

2020年08月25日(Tue曜日)

シルキー「キナリ」が注目集める     東レ 婦人・紳士衣料事業部

 東レの婦人・紳士衣料事業部は7月下旬に初めてウェブ展示会を開き、「キナリ」や「リランチェ」といった戦略素材群をプロモートした。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で例年、5月に開催していた展示会を開けない中、21春夏向けの素材を一堂に会したウェブ展を1カ月半で急きょ、準備したと言う。

 ウェブ展のコンセプトはキナリ、フェミニン、ベーシック、ナチュラル、ホワイトの五つ。それぞれのコンセプトの下で、50~60品番に絞り込んだプロモート素材群を打ち出した。

 キナリをピックアップする来場者が多く見られたことを踏まえ、同社は来春夏のトレンドについて、フェミニンな方向へ向かう一方、「上質感のあるカジュアルも欠かせない」と分析する。

 人気素材のベスト5は、クリアラミネーションを施した透湿防水「ダーミザクス」の極薄織物がトップで、目付け63㌘と軽量ながら、しっかりとした機能性が評価された。

 次いで、同じダーミザクス、キナリのビンテージシボサテン、キナリのスパンデックス混による2ウエーストレッチ織物、キナリのシルキーストレッチタッサーが続く。

 展示会開催後は、ウェブ展への訪問者のアドレスに販促のためのメールを送り商談に取り組んでおり、ウェブ展で空中戦を仕掛け、その後の地上戦も強化し巻き返しを図る。

 東西の本社ビルに展示スペースを用意し、いずれかのタイミングで「個別の商談会を開ければ」との意欲を示している。

 ネット経由で素材をピックアップできるウェブ展は珍しく、その点に関しては「業界を先駆けたことを来場者から評価してもらえた」との認識だ。

 一方で、素材や製品だけでなく、モデルが着た状態を見たかった、スマートフォンの小さな画面では分かりにくいといった指摘が寄せられたという。

 21春夏に向けては、天然のシルクのような上質な光沢感を持たせたシルキー調のキナリを前面に婦人服地商戦を展開。

 このほか「ボディシェル」を中心とする透けにくい薄地、麻調「リランチェ」、「リランチェS2」、シルキー「シルック」シリーズなどを構える。