展示会の “ニューノーマル”(5)

2020年08月28日(Fri曜日)

双方向型の商談を実現 小松マテーレ

小松マテーレはユーチューブを利用したライブ動画配信によるウェブ展示会を6月に3回、8月に2回実施している。新型コロナウイルス禍で人を集めての展示会が難しくなっていることが背景で、オンライン上のセミナー(ウェビナー)形式で機能加工の説明を行いながら、視聴者からの質問にも答える形で訴求した。

 各回とも機能加工に焦点を当て、6月は抗ウイルス加工、抗菌加工シリーズ、花粉対策シリーズとテーマを変えながら3回実施した。8月は「快適」をテーマとし、21日に「快適素材」で行い、28日には「撥水・透湿防水素材」で行う。

 ウェブ展の手法は当初、会員制交流サイト(SNS、インスタグラム)、ウェブ会議システム(チームス)、動画サイト(ユーチューブ)を候補に検討したが、利便性からユーチューブを選択した。初のウェブ展に向けてプロジェクトチームを組んで準備を進めた中、過去にテレビショッピングで同社商品の販売を実演していたスタッフの経験、知識も生きたという。

 従来の展示会は、対面で実物を見せながら商談できるが、ウェブ展示会は一方向に近い発信になることが危惧される。このため、商品の内容を分かりやすく伝えることに重点を置いて準備を進めた。内容は機能加工に焦点を当てる形とし、商品説明だけでなく実験や動画を組み入れるなど視聴者が飽きないような工夫を凝らした。

 6月の3回は、「視聴者からは動画の構成や実験のユニークさ、分かりやすさ、キャストなどおおむね好意的な評価をいただいた」と言う。計3回で累計4500回(8月20日時点)の視聴があったが、特に抗ウイルス加工の視聴が多く、新型コロナ禍での関心の高さを示す結果となった。

 その一方で配信時間の長さへの要望や、「思ったような双方向型のコミュニケーションが図れなかった」という課題も見え、今後に向けて改善を進めている。

 オンライン展示会の利点として、①人の移動を抑える(感染拡大防止)②会場を自社で調整でき、会場費も削減できる③入念な準備があれば対応可能④知的財産として、実施後もSNSなどで有効活用できる⑤世界のどこでも共有可能―などを挙げる。今後もオンライン展示会を継続していく考えで、「保有する機能加工を広く伝えていくための手段として、第2弾、第3弾と継続していく」としている。現時点で実展示会は未定となっており、オンラインでの双方向型の商談を早期に具現化していくよう取り組んでいく。