担当者に聞く ユニフォーム最前線 ①

2020年09月17日(Thu曜日)

クラボウ 繊維事業部ユニフォーム部長兼東京支社東京ユニフォーム部長 三和 二郎 氏

ユーザーから情報を汲み上げる

 新型コロナウイルス禍によってユニフォーム業界も事業環境が一変した。ウイズコロナ時代のニューノーマル(新常態)に向けて対応が不可欠となる。素材メーカー・商社の担当者にユニフォーム事業の最前線を聞く。

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  ――今期(21年3月期)は新型コロナ禍もあって大変なスタートとなりました。

 やはり4~5月は商況も非常に厳しかったです。6月にやや回復したのですが、定番品は7月以降も回復の勢いは弱いままです。ユニフォーム地は元々、新型コロナ禍の問題が起こる前から流通在庫の増加などで市況が軟調だったことも響きました。

 一方、電動ファン付きワークウエア向けなどは販売が伸びています。企業別注向けも新型コロナ禍で低調となっていますが、7月以降は徐々に動きが戻ってきました。やはり少しずつですが経済活動が正常化しつつあるからでしょう。新型コロナ禍を契機に抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」への引き合いが増えています。

  ――今後の見通しは。

 新型コロナ禍の影響が短期間で収束するとは思えません。引き続き厳しい市況が続くでしょう。その中でダメージをいかに抑えることができるか。やはり開発商品の提案を強化するしかありません。例えばストレッチ素材は定番化しつつありますから、その開発と提案を強化します。これをベースに抗ウイルスなど機能を付与することもできます。消臭加工生地「ストロングデオ」や防汚加工生地「ソイルスウィープ」など機能素材の提案も重要度が増しました。

 徐々に経済活動も回復しつつあることから、おそらく下半期(20年10月~21年3月)にはユニフォームの需要もある程度は回復するはずです。そこに向けて準備することが重要。10月には展示会の開催も予定していますから、そこで開発商品や機能素材を重点的に提案します。

  ――ウイズコロナ、アフターコロナ時代に向けたポイントは何でしょうか。

 新型コロナ禍によって繊維業界の構造も変化するでしょう。ワークウエアは、これまでも絶対数は減少し、海外生産も拡大してきました。こうした中で、国内で生産した機能商品をいかに拡大するかがますます重要になるでしょう。ワークウエアだけでなく白衣や食品分野などのサービスユニフォーム用途の拡大も重要になります。

 そのためには積極的な情報発信と同時に、ユーザーから直接ニーズや情報をくみ上げて、開発や提案に生かすことも欠かせません。そういった取り組みと発信をもっとやりたいと思います。

(毎週木曜日に掲載)