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旭化成 スパンボンド事業部/タイ・AKSTを伸ばす/高付加価値品に重点化

2020年09月17日(Thu曜日) 午後1時7分

 旭化成のスパンボンド事業部はポリプロピレンで増設を進めるタイ・AKSTの早期フル稼動をにらんだプレワークを強化するとともに、ポリエステル、ナイロンでは高付加価値品の開発に重点化し新規用途の掘り起こしを急ぐ。

 タイでは年産3万5千トンを年産5万トン体制に引き上げる設備投資を進めており、2021年の夏から量産を開始する。AKSTでの拡大戦略を最も重視しており、22年度末までにはフル稼動させたいとしている。

 ソフト感を大きく引き上げた新タイプの開発を急いでおり、まだ改善の余地はあるものの、「顧客からの評価は上々」(三枚堂和彦スパンボンド事業部長)と言う。

 インドを含むアジア全域が紙おむつの需要増をけん引し、今後も年率5~6%で市場は成長を続けると見通しており、アフターコロナも見据えた戦略を強化しAKSTでの拡大戦略を続行する。

 タイには、もう1系列を導入する余地が残されているため、「1~2年後ではないが、いずれかのタイミングで次の増設を考えたい」との意欲を示している。

 一方、ポリエステル、ナイロンでは、主力用途の一つである自動車分野が回復に転じたもののコロナ以前の状態に戻るのには「かなりの時間を要する」との認識を示す。

 独自素材に位置付ける「プレシゼ」や生分解性ポリマーによる「エコライズ」などによる開発、販促でアフターコロナを見据えた高付加価値品のゾーンへのアプローチに改めて力を入れていく。

 電気自動車の普及に伴い注目されているという低周波領域の雑音を吸収するため、「プレシゼ」で吸音材の開発に取り組んでいる。

 20年度は新型コロナ禍に見舞われた中、「どう生き残っていくのかを大きな課題に位置付けている」といい、マスクやガウン、巣ごもり需要向けの拡販を強化することで新型コロナ禍に伴う影響を最小限に抑える。