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東レ ウルトラスエード事業部/下半期から前年並みに/東南アジア・南米向けが滑り出す

2020年09月18日(Fri曜日) 午後1時14分

 東レのウルトラスエード事業部は新型コロナウイルス禍も重なり2019年度下半期から苦戦に転じていたものの、市況が回復しつつある対中、米でカーシート素材の拡販を計画。20年度は「下半期から前年並みの業績に回復させる」(安東克彦ウルトラスエード事業部長)との方針を掲げる。

 20年度は4~6月期まで厳しい状況が続いたものの、7~9月期で底を打ち、中でも米国、中国の自動車市場が回復に転じたと言う。

 下半期以降は米国、中国向けでカーシート素材の拡販を目指すとともに、東南アジア、南米にも供給。日系メーカーがタイで生産するスポーツタイプに「ウルトラスエード」が採用されたほか、南米では、日系、米国系、欧州系が来年早々にも生産を開始する車種で搭載が決まったという。

 「ウルトラスエードRX」のような環境配慮型素材も引き合いを集めており、ある日系メーカーからは元々のスケジュールを前倒しして搭載したいとの要望が舞い込んでいる。

 新規市場、用途、顧客の開拓にも力を入れており、スマートフォンのアクセサリーのようなコンシューマーエレクトロニクス関連で近々、新規アイテム向けの販売を立ち上げる。

 商品開発においては、「ウルトラスエードヌー」の新タイプを開発。数年先をにらみ自動車メーカーへの企画提案に着手したほか、ファッション素材としての売り込みも重視している。より本革に近い質感、耐久性が特徴で、アニリンレザー調の表面感を持たせた。

 今年で創業50周年を迎えており、このほどブランドに関わるビジョンを策定。(1)東レの代表的ブランドである(2)多品種に支えられた多彩な用途(3)サステイナビリティーに配慮した豊富な品種(4)ユーザーコラボを通じた新しい価値の創造(5)ジャパンクォリティーにこだわったモノ作り――を顧客に重点的にPRし、一層の市場浸透を目指す。