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クローズアップ/東レ ウルトラスエード事業部長 安東 克彦 氏/カーシート向けを伸ばす

2020年09月24日(Thu曜日) 午後1時18分

 昨年9月に増設を実施した東レのウルトラスエード事業部。その後、カーシートを中心に販売量を伸ばしてきたが、2020年度は新型コロナウイルス禍の影響で事業拡大にブレーキがかかってしまった。この難しい時期、下半期以降をどうかじ取りしていくのか。4月1日付で就任した安東克彦ウルトラスエード事業部長に聞いた。

  ――新型コロナ禍に見舞われている。

 昨年の後半から米中貿易摩擦の影響が出始め、これに新型コロナ禍が重なり、今年の4~6月期まで厳しい状況が続きました。7~9月期から多少、回復へと転じ、特に米国、中国の自動車向けの販売が相当戻ってきました。

  ――下半期も似たような状況が続く。

 衣料は低調なままでしょう。家具、インテリア、雑貨では米国向けが期待薄です。当社の拠点のある西海岸では今も100%在宅勤務です。これでは先を見通すことも難しい。しかし、米国ではピックアップトラックの販売が好調ですし、中国も回復基調にあるため、自動車向けを伸ばし下半期は何とか前年並みを確保しようと頑張っています。

  ――エコ素材の販売状況は。

 大きく3タイプの環境配慮型素材をラインアップしています。例えば、ある日系の自動車メーカーからは元々のスケジュールを前倒ししてエコタイプを搭載したいという要望をいただいています。多くの引き合いを踏まえると、来年度は間違いなく販売量を伸ばせます。

  ――新興国からの引き合いは。

 今年は東南アジア、南米向けのデリバリーが始まります。日系メーカーがタイで生産するスポーツタイプで採用が決まりました。南米では来年早々にも生産がスタートする車種で搭載が決まりました。

  ――20年度の課題は。

 カーシート向けをもっと伸ばすことです。先行企業の存在が大きく欧州での拡販はハードルが高いのですが、デザイン提案からしっかり取り組み食い込んでいきます。それと、新規市場・用途・顧客の開拓が大きな課題です。コンシューマーエレクトロニクス関連で近々、新しいアイテム向けの販売がスタートします。

  ――開発の進ちょくは。

 「ウルトラスエード・ヌー」の新タイプを開発しました。より本革に近い質感、耐久性が特徴です。数年先をにらみ自動車向けに提案しています。ファッション衣料が先行するかも知れません。