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東レ/中計で1100億円に/PP中心の拡大戦略続行

2020年09月25日(Fri曜日) 午後3時34分

 東レ・不織布事業部は2019年度までの中期計画を通じ事業拡大のための拠点整備を「着実に進めることができた」(松下達不織布事業部長)としており、20年度からの中計でこの間の設備投資の刈り取りを強化し、グループを含む不織布事業の売り上げを「1100億円台に乗せる」との方針を掲げる。

 同社は前中計で不織布事業に関わるグループ売り上げを1千億円に引き上げる拡大戦略を進めてきたが、主力の紙おむつ向けポリプロピレン(PP)が終盤戦で減速するなどで未達に終わっていた。

 このため、20年度からの中計で再度挑戦し、主力のPPスパンボンドを中心とする事業拡大に取り組み、22年度で1100億円を目指す。

 PPでは、中国・仏山のTPFで4月から量産に着手し、垂直的フル操業を実現。インドでは新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)で新工場の稼働が遅れているものの、「お客さんの手元に早くお届けしなければならない義務がある」としており、10月開始を目指し量産のための準備を急ぐ。

 滋賀事業場の設備を活用した商品開発も重視しており、顧客から寄せられる多様な要望にポリマーブレンドと複合紡糸の技術を駆使した開発で応えていく。

 ポリエステルスパンボンド「アクスター」でも積極的な事業運営を続行。韓国でもポリエステルスパンボンドを展開しており、中計の期間中に「日韓でともに増能力に着手したい」との意欲を示す。

 この間、新型コロナウイルス禍に伴い寄せられていたマスク用途からの旺盛な引き合いに対応するため、マスク用PPスパンボンドで上半期に年産1億枚体制(マスク換算)を構築する。アフターコロナの生活様式にマスクが定着するかなどを注視しながら「次の(増産)対策を考える」。

 東レは長短総合不織布メーカーを近い将来の目標に位置付けており、難燃材、遮炎材、吸音材などをターゲットとする高機能わたによる商品開発を改めて強化する。短繊維不織布の原反売りにも乗り出していきたい考えだ。