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東レ繊維事業本部/新型コロナ下で地産地消強化/インドのSBは今秋稼働へ

2020年09月29日(Tue曜日) 午後1時5分

 東レの繊維事業本部は地産地消を新型コロナウイルス下での重点施策の一つに位置付ける。ポリプロピレンスパンボンド不織布(PPSB)はインドでの生産を今秋に始め、糸わた・テキスタイル・製品一貫型事業はASEAN地域を軸に高度化を図る。地産地消の取り組みはまだ進化中とし、前向きな仕掛けで事業成長につなげる。

 2021年3月期が初年度の中期経営課題を始動した。三木憲一郎常務執行役員繊維事業本部長は「変化への準備や需要が伸びている分野への対応が必要」と話した上で、「新型コロナ禍で繊維事業のスタートは厳しいが、8月に公表した上半期の売上収益と事業利益は達成できる」との見通しを示した。

 焦点の一つが地産地消の強化だ。インドのPPSBは20年春に操業開始予定だったが新型コロナの影響でスタートが切れなかった。ただ顧客のニーズは高まっており、その声に応えるために近々設備を動かす。インドは新型コロナ感染拡大が続いており、安全対策には万全を期す。

 SBについてはインドのほか、中国や韓国、インドネシアなどにも拠点を持ち、それぞれで地産地消を積極的に進める。製造拠点としての重要性が増しているASEAN地域へのSB供給については、インドネシアが役割を担う。

 糸わた・テキスタイル・製品一貫型ビジネスは、最終顧客との話し合いを前提に、ASEAN地域でのオペレーションを強化・高度化する。東レの工場のほか、グループ会社である東レインターナショナルの拠点を活用しながら強固なサプライチェーンを作り上げる。

 三木常務執行役員は「新型コロナ禍前は、暖冬で苦しめられるなど、衣料品には逆風が吹いていた。それを経験して各拠点が対策を練り、技術力も高めている。地産地消の新しい形が出来上がりつつあり、幅も広がっている。国内外の顧客とのビジネスを増やす」と意気込む。