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合繊メーカーユニフォーム部門/抗ウイルス素材に注目/引き続きエコ素材も

2020年10月06日(Tue曜日) 午後1時1分

 合繊メーカーのユニフォーム部門が衛生や安全をターゲットとする商品開発、販促活動に力を入れている。中でも、新型コロナウイルス感染拡大で注目を集める制菌素材や抗ウイルス素材を打ち出そうとする機運が高まっており、衛生素材、安全素材で新規需要を掘り起こす取り組みが進められている。

(堤 貴一)

 東レは新型コロナ禍の影響で「ユニフォーム市況は当面、厳しい」とみているものの、2020年度も電動ファン付きウエア向けや使い切りタイプの防護服「リブモア」「&+(アンドプラス)」のようなエコ素材で拡販を計画する。

 18年度からリブモアを発売しており、19年度の販売量は5倍以上に拡大。他社品にはない「優れた通気性が現場に認知された」との認識を示す。

 10月下旬から11月上旬にかけてウェブによるユニフォーム素材総合展の開催を計画しており、同展ではリブモアの新タイプや現在、開発中の抗ウイルス素材、幾つかの新しい機能素材を打ち出す。

 東洋紡STCは7月ぐらいまでは新型コロナ禍の影響は少なかったとしているものの下半期以降、各用途で「マイナス面が顕在化してくる」との懸念を強めている。

 20年度は新型コロナ禍に伴い販売量が急増している抗ウイルス素材「ナノバリアー」の拡販に取り組むとともに、エコ素材の市場浸透を目指した商品開発、企画提案に力を入れていく。

 ナノバリアーは医療介護や食品白衣向けの販売が好調なほか、普通の介護衣料やドレスシャツなどからも引き合いを集めているという。

 現在はポリエステル高率混が中心のため、ドレスシャツ向けの高機能ニット「Zシャツ」向けや綿100%による開発を急いでいる。

 バイオ由来のポリエステル「エコールクラブ・バイオ」や生分解性素材「ダース」への引き合いは昨年に比べトーンダウンしているものの、引き続き開発を強化し市場浸透を目指す。

 クラレトレーディングはベトナムの拠点を活用した海外生産に差別化糸、高機能糸を導入し生産品種・アイテムの高度化を進める。

 同社によると、ここに来て作業服などからも抗ウイルス素材を求める声が強まっているという。年末から年始にかけて衣料・クラベラ事業部がウェブ展の開催を計画しており、練り込みや後加工で開発中の制菌素材、抗ウイルス素材を「ウェブ展に間に合わせたい」考えだ。

 同社は環境配慮型の素材群を「エコトーク」ブランドに統合し拡販に力を入れており、ポリエステル全体に占めるエコトークの比率を来年には現状の30%から50%に引き上げる。