ベトナム/石化や繊維で輸入依存/工業化の課題に

2020年10月06日(Tue曜日) 午後1時28分

 ベトナム政府が工業化を推進する中、原材料の輸入への依存が課題として残っている。内需が拡大する石油化学、鉄鋼製品のほか、主要な輸出産業となっている繊維でも現地調達率が低い。「サイゴンタイムズ」が伝えた。

 ベトナムの投資専門家の団体CFAのレ・ホアン・アン氏(ホーチミン市銀行大学所属)のまとめた資料によると、昨年の輸入依存度はポリエチレン(PE)が100%となった。綿は99%、医薬品の原材料は85%で、糸と織物も70%と高水準だった。鉄鋼では、未加工品が60%、熱間圧延鋼板(熱延鋼板)が35%となった。

 アン氏は「多くの多国籍企業が世界のサプライチェーンの再編に動き、中国依存からの脱却を図ろうとしているが、(主要な生産移管先とされる)ベトナムの裾野産業は脆弱(ぜいじゃく)なままだ」と指摘した。

 同氏は、政府が農業国から工業国への転換を図っているが、まずは農業関連の産業構築と高付加価値化を進め、経済の基盤とするべきと主張する。一方で、農業からサービス産業へのシフトも進展しており、「速すぎるサービス産業化は経済停滞を招く」との見方を示した。

[NNA]