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旭化成 非自動車向け繊維/施策に制約設けず成長を/アライアンスも検討

2020年10月08日(Thu曜日) 午後1時1分

 旭化成は、非自動車分野での繊維素材販売の反転攻勢に向けて多くの選択肢を用意する。素材開発を基本に据えるが、「チャンスがあればアライアンスも」(工藤幸四郎常務執行役員パフォーマンスプロダクツ事業本部長)検討する。成長への施策に“制約”を設けず、さまざまな手を打つ。

 パフォーマンスプロダクツ事業本部は、自動車関連用途や衣料分野に繊維素材を展開している。2020年度上半期(4~9月)は新型コロナウイルス感染拡大に足を引っ張られているが、より苦戦しているのが衣料分野向け。キュプラ繊維「ベンベルグ」、ポリウレタン弾性繊維「ロイカ」とも勢いを欠いている。

 ベンベルグはインドの民族衣装向けが特に厳しい。ロックダウン(都市封鎖)の実施が直撃した。回復にはある程度時間がかかるとするが、「他素材に取って代わられることなく必ず需要は戻る」と話す。裏地用途も盛り上がりを欠くが、アウターや大手SPA向けは比較的順調に推移している。

 下半期以降は反転に向けてさまざまな施策を進める。ロイカはスポーツ用途を中心に盛り返しているが、ベンベルグ製造設備のフル稼働は21年の後半とみている。ベンベルグではインド以外の民族衣装の深耕を図るほか、SPA向けに新素材を投入する。裏地用途はどれだけ戻すかが課題とした。

 衣料用途を中心とする非自動車分野での競争は激しくなると予想しており、ウイン―ウインの関係が大前提になるが、チャンスと判断すれば「どこかの企業との連携、アライアンスもあり得る。手段を選ぶことなく、成長のための施策を講じていく」と強調する。

 自動車分野については、生産台数の動向に一喜一憂するのではなく、どのようにニーズが変化するのかを見極めて提案を強める。需要拡大を見込むのがサステイナビリティーへの対応で、スエード調人工皮革「ラムース」などでエコ化を推進する。

 マスクやガウンで特需のあったスパンボンド不織布は「(需要が)落ち着いたときに実力が試される」とした。