機能と持続可能性  北陸ヤーンフェア (下)

2020年10月09日(Fri曜日)

非衣料の拡大がテーマに

 今回の北陸ヤーンフェアは「サステイナブル&ファンクション」をテーマに開催される。ファンクションをテーマに入れたのは、衣料用途だけでなく産業資材など非衣料用途も広げ、総合的な展示会にしていく狙いがある。

 北陸ヤーンフェアは石川県繊維協会と福井県繊維協会の共催となって今回で3回目。これまで来場者は衣料用途が多かったが、次の段階として資材などにも幅を広げていくことを目指す。石川県繊維協会の大宮睦夫会長は「非衣料の開発も大きなテーマとしたい」と展示会の方向性を説明。福井県繊維協会の藤原宏一会長は「従来から産地の多くの企業が資材用途の開拓に力を入れており、資材の来場者を増やすことを要望する声があった」と背景を話す。

 今回の出展者の展示内容はサステイナブル素材が多くなりそうだが、機能性に焦点を当てる企業も見られる。東洋紡STCは日本エクスラン工業と共同出展し、除菌機能を持つ「アグリーザ」など東洋紡グループの清潔素材を広く紹介する。原糸販売では非衣料用途の拡大を方針に掲げており、前回展も非衣料用の提案に重点を置いていた。今回は病院やキャンプ、工場などさまざまなシーンに向けて機能素材を提案する予定だ。

 ジャテックはPBT/PETストレッチ糸やコラーゲン練り込みのナイロン糸など糸の豊富な品ぞろえを紹介するとともに、グループの総合力を訴求する。サイジング・織布のジェイ・テキスタイル、エアー混繊加工のケー・エヌ・テー、レース・染色・カーテン縫製のJCレースなどの関連会社を持ち、それぞれの機能を組み合わせた開発が可能。特にJCレースは丸編み機の試験機を2台保有しており、既に資材での開発も進めている。

 主催者は今回展の案内状をさまざまな業種に向けて送るなど非衣料用途の来場者を増やす方向に動いており、ほぼ全ての出展者がこの方向性を歓迎する。資材用途の拡大は次回以降も継続して取り組む方向。新型コロナウイルス禍が終息すれば海外からの出展なども検討する構想もあり、回を重ねるごとにステップアップさせていく。

(おわり)