中国2大レディースに聞く コロナ後の進路(前)/ニーズの細分化に対応/江南布衣 創業者・李琳氏

2020年10月22日(Thu曜日) 午後1時20分

 中国ブランドの一部の売り上げが、新型コロナウイルス禍の影響を脱し、急回復している。一方、ネットシフトの加速など新型コロナ禍で環境は変わった。中国を代表するレディースブランド2社のトップに、コロナ後の進路を聞いた。(上海支局)

  ――新型コロナ禍にもかかわらず、2020年1~6月の既存店売上高は前年同期に比べ4・9%減と健闘しました。7月以降はどうですか。

 ここ数カ月は、前年同月を大きく上回っています。これが消費の反動なのかは分かりません。好調の要因の一つは、今シーズンの製品が良くできていることがあると思います。新型コロナ禍のため年初に店頭に並べられなかった春物の一部を、秋物といっしょに販売しており、選択肢が多いことも関係しているかもしれません。

  ――新型コロナ禍が国内で深刻だった2月に、いち早く加盟店に対し、20春夏の返品に100%応じると通知しました。

 来店客が激減する中、加盟店の負担を軽減するとともに、加盟店が過度のセールに走ることで、正価販売にマイナスの影響が出ることを防ぐためでした。

  ――一方新ブランドの赤字が続く中、ここ数年投入した新ブランドの見直しを迫られています。

 メンズ「サモ」は休止しました。サステイナブルブランド「リヴァーブ」も単独ブランドとしての展開を止め、サステナ・ラインとして各ブランドに吸収させます。

 ブランドを育てるには時間がかかります。メンズ「速写」も数年間は赤字でした。しかし当時と違い、今は上場しているため、結果を早く出すことを求められます。

 ただ今後もマルチブランド展開を続けます。ニーズの細分化がますます進んでおり、それに対応していくためです。

  ――18日に新社屋が入る複合施設「天目里」を開業しました。

 クリエーティブな仕事をする社員に忙しい日常を忘れ、生活の中にある美を発見できる空間を提供したいと、建設を始めました。8年もの歳月を懸けてようやく完成しました。この空間に新進気鋭の企業や人が集まり、彼らとのコラボレーションが生まれればと期待しています。