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クラボウ/新ビジネスで上積み狙う/来期以降の繊維黒字化目指す

2020年11月11日(Wed曜日) 午後1時3分

 クラボウは2020年4~9月期決算が新型コロナウイルス禍の影響で大幅な減収減益となったことを受け、下半期(20年10月~21年3月)は既存事業の回復を図りながら、新たに取り組む商品や事業で業績の上積みを進め、業績の落ち込みをカバーすることを目指す。

 特に大きな営業損失となっている繊維事業は構造改革と市場創出型ビジネスの拡大に取り組み、来期以降での黒字化を目指す。

 同社は通期連結業績で売上高1280億円(前期比10・4%減)、営業利益30億円(33・9%減)、経常利益36億円(34・4%減)、純利益20億円(46・4%減)を計画する。うち最大の課題となっている繊維事業は売上高440億円(14・7%減)、営業損失16億円(前期は17億100万円の損失)を見込む。

 藤田晴哉社長は「依然として営業損失が残るが、売上高が大幅に減る一方で損失は縮小する。これまで実施してきた構造改革の成果は確実に出てきた。既存事業の回復を図りながら、新ビジネスの構築で利益率を高めることが重要」と話す。

 北畠篤取締役兼常務執行役員繊維事業部長も「原糸は原料改質によつ機能糸『ネイテック』を中心に受注が回復傾向にあり、カジュアルも有力取引先からの受注が回復しており、染色加工の徳島工場も7月以降はフル操業になっている。ユニフォームも市況が改善しつつある」と話す。

 その上で「アフター・コロナに向けた新しい需要も生まれつつある」とし、抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」を活用した商品の販売が従来の20倍近い規模にまで拡大するなど成果が上がる。このほど伊藤忠商事と戦略的パートナーシップを結んだことによる新ビジネスへの取り組みも進む。

 既存ビジネスの回復を図りながら、こうした新ビジネスの開拓で繊維事業の収益改善を進め、21年度には黒字浮上させることを目指す。