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オーガニックコットン/インドで不正認証が発覚/供給不安定化で価格高騰

2020年12月07日(Mon曜日) 午後1時4分

 オーガニックコットンの有力生産国であるインドで10月下旬にオーガニックコットン認証の大規模な不正行為が発覚した。この影響で一時的にオーガニック綿花・綿糸の出荷が停滞し、価格が急騰している。

 オーガニック繊維の国際的な認証組織「グローバル・オーガニック・テキスタイル・スタンダード(GOTS)」は10月30日、インドで偽造原綿取引証明書に基づいてオーガニックコットンとして売買されている綿花を確認したと発表した。不正行為に関与していたインド企業11社に対して認証の取り消しと今後2年間は認証申請を拒否する処分を発表している。

 インドでは以前から通常の綿花がオーガニックコットンと偽って売買されているとのうわさが絶えなかった。GOTSが大規模な不正行為を確認したことで疑念が一段と強まった。オーガニックコットンを取り扱っている業者は自社の取扱品が適正に認証を取得したものかどうかの確認に追われることになり、新規の認証作業も事実上ストップしている。

 このため一時的にインドのオーガニック綿花・綿糸の取引が停滞し、供給が不安定化したことで価格も高騰している。綿花商社によるとオーガニックのインド綿は現在、供給の端境期であることも合わさって6~7月と比べて20%以上の価格上昇となっている。

 インド糸を得意とする商社によるとオーガニックのインド綿糸も40番手コーマ糸で9月は1キロ当たり3ドル60セント前後だったものが現在は4ドル60セントと、やはり20%近く上昇した。加えて不正発覚前は通常の綿糸価格に対して1キロ当たり10セント程度のプレミアムで売買されるオーガニック綿糸が存在したが、値差が50~60セントにまで拡大するなど市中から安値玉が姿を消している。

 オーガニック綿花は米国、インド、トルコ、一部のアフリカ諸国などで栽培されているが、米国はほとんどが需要家との契約栽培。このため国際市場で自由に売買されるオーガニック綿花ではインドが大きなシェアを持つ。それだけに今回の不正のインパクトは大きい。

 世界的にサステイナブル原料として注目が高まるオーガニックコットンだが、不正認証が明らかになったことで信頼できるサプライヤーからの調達などサプライチェーン全体で透明性を確保したモノ作りが重要になるとの認識が高まりそうだ。