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コロナ禍の商社繊維事業 2020年4~9月期決算から(3)/医療用の有無で明暗

2020年12月09日(Wed曜日) 午後1時2分

〈繊維は全事業で減収に/東レインターナショナル〉

 東レインターナショナルの2020年4~9月期単体決算は、売上高2337億円(前年同期比23・6%減)、営業利益50億7100万円(18・4%減)、経常利益64億8100万円(23・9%減)、純利益47億5700万円(34・2%減)で減収減益だった。新型コロナウイルス禍の影響を受けた。

 繊維関連は全事業分野で売り上げを落とした。衣料素材は231億円で30・8%減。インテリア分野は堅調に推移したが、衣料用ファイバーが国内市況の低迷に引きずられる形で低調に推移した。テキスタイルも欧米向けを中心に苦戦した。

 繊維資材・物資は32・6%減の186億円。産業資材は自動車用途を中心に伸び悩んだ。綿花、羊毛、皮革関連も減産による需要減が響いて低調。アパレルは大手SPA向けの受注が減少し、スポーツ、アウトドア、カジュアルの各分野で顧客の販売が不振。18・0%減の744億円だった。

 同社は23年3月期が最終の中期経営課題をスタートし、グループ商事機能の基盤強化と拡張を土台に、自販力の強化と新事業の創出を目指す。初年度の21年3月期の業績は売上高5054億円、営業利益97億円、経常利益121億円、純利益89億円を予想している。

〈医療用防護具が大きく寄与/帝人フロンティア〉

 帝人フロンティアの20年4~9月期連結業績(帝人の繊維・製品セグメント)は、売上高1581億円(前年同期比2・5%増)、営業利益126億円(353・2%増)で増収大幅増益だった。テキスタイルや重衣料、自動車関連部材の販売は苦戦したが、新型コロナ感染予防に向けた商材が伸びた。

 大幅増益に寄与したのが医療従事者向け医療用防護具(ガウンなど)の供給。衛材用の原綿や水処理膜向けのポリエステル短繊維などの販売も堅調に推移した。活動制限による販管費の削減効果も奏功する形となった。

 4~9月は、人が動く力などが加わることで電気エネルギーを生み出し抗菌性能を発揮する圧電繊維「ピエクレックス」を村田製作所と共同で製品化した。植物由来成分を使用した原料と使用済みポリエステル繊維などを再生した原料を貼り合わせた複合繊維「ソロテックス エコ ハイブリッド」も開発した。

 通期業績見通しは売上高2950億円、営業利益150億円。下半期から来期にかけては、新型コロナによってもたらされた新たな生活様式に対応し、新たな需要の取り込みに向けた研究・開発を強化する。