担当者に聞く ユニフォーム最前線 (14)

2020年12月17日(Thu曜日)

国内縫製工場との協業進める  日鉄物産 繊維事業本部 機能衣料部機能衣料課長 野原 篤智 氏

 ――2021年3月期、機能衣料分野の商況は。

 新型コロナウイルス禍の影響もあり、商況は良くありません。この間、日本のモノ作りを守っていくという趣旨で、国内縫製工場と共に生産を進める取り組みを行っています。機能衣料分野にとっては、今後国内生産を高めていく中で、QRや小ロット対応などの面でもメリットがあると考えています。

  ――全社でSDGs(持続可能な開発目標)を推進する中、機能衣料分野での取り組みは。

 日本製鉄はコークス炉を使ったケミカルリサイクルで、全国から回収される廃プラスチックの約3割に当たる年間約20万㌧を100%再資源化しています。当社は日本製鉄グループのため、グループ内ネットワークの強みを生かして、このケミカルリサイクルにより生産された原料をどのように取り入れていくことができるかを検討していきたいです。

  ――ASEANを中心とする海外での生産戦略について。

 企業用ユニフォームの生産拠点としては、ミャンマーとベトナムが強みとなっています。生産数量は両国で半々程度ですが、価格、品質のバランスを見ながら生産地を選定しています。ミャンマーでは設備貸与している工場が4社あり、ベトナムでは技術提供や製品開発なども行っています。商社なので適材適所を見いだすことが大切だと思っています。

  ――生産性向上の重点課題となっている「製造の可視化」の進捗(しんちょく)は。

 サプライチェーン全体として整備を進めています。プラットフォームはできているので、後は運用しながら最適化を図っていくという段階です。原材料の手配、資材工場、縫製工場などの日々の生産状況を、数値データとして即時把握することで、生産効率の向上につなげていきます。

  ――デジタル技術で企業を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)を全社方針で進めています。機能衣料分野ではどのような活用を考えていますか。

 デジタル採寸や3Dモデリングなどは、全てリンクして進めていくことが大切だと考えています。デジタル採寸は、OEM/ODM事業でも有効なシステムです。無駄なサンプル製作の必要がなくなる3Dモデリングについても、国内に限らず海外企業とのデジタル連携も駆使し、より顧客満足度の高いスキームを構築中です。

(毎週木曜日に掲載)