メーカー別 繊維ニュース

LIVING-BIZ vol.66(1)/2021業界展望/21年寝具寝装/新型コロナ禍の変化に挑む

2021年01月07日(Thu曜日) 午後4時58分

 2021年は、新型コロナウイルス禍が収束に向かうかどうかが、寝具業界にとっても重要なポイントになる。先行きに不透明さがありながらも、免疫力を高める睡眠の重要性は高く、寝具業界が果たす役割は引き続き大きい。

〈収束期待とともに警戒感〉

 20年は、国の緊急事態宣言に伴う外出自粛などで、4、5月を中心に店頭販売は厳しかったが、6月以降回復傾向となり、10月は気温の冷え込みとともに20秋冬商品が一気に動いて活況となった。しかし、11月に新型コロナの第3波が襲来。経済が再び冷え込む恐れが出ている。

 販売チャネルでは、ユーザーの睡眠への関心の高さから堅調に動いた寝具専門店があったほか、ネット通販の販売拡大が目立った。「非対面型の販売チャネルの拡大というこれまでの流れが、新型コロナ禍でさらに加速した格好」(ふとん地製造卸)となり、流通の多様化が進んだ。

 21年は、新型コロナの収束を前提に20年より上向くとの期待感がある半面、20年の冬のボーナスの減少や失業率の増加、企業の倒産などを踏まえて厳しさが増すとの警戒感も強い。「ホームファッション関係は、コロナ禍で巣ごもり需要が発生し、20年6月以降の回復傾向につながったが、商品のライフサイクルがアパレルと比べて長いため、21年の消費は減少するだろう」(商社)との見方もある。

〈衛生機能テーマに〉

 新型コロナ禍で、20年は抗ウイルス機能を持つ寝具の打ち出しが目立った。シキボウの抗ウイルス加工「フルテクト」や、クラボウの抗菌・抗ウイルス機能繊維加工技術「クレンゼ」などが存在感を見せた。21年も、「清潔」や「安心安全」をテーマに、抗ウイルスを含めた衛生機能に力を入れる動きが続く。

〈サステ取り組み進展か〉

 サステイナビリティーへの対応が世界的な潮流となっている中で、寝具業界でも取り組みを押し進める方向にある。新型コロナで20年は進展に停滞感があったが、素材メーカーなどでは、環境に配慮した素材の提案が活発化しており、21年以降、サステ対応の流れが加速する可能性がある。

〈睡眠への関心に応える〉

 新型コロナ禍で、免疫力を高める睡眠の重要性が改めて意識されるようになっている。20年はマットレスが良く売れたが、巣ごもり需要だけではなく、眠りの質を高めたいとのニーズもあったとみられる。寝具業界全体で、そのニーズに応えて、社会を支えることが求められる。