激変にどう対応する ~アパレルトップインタビュー2021~(7)

2021年01月26日(Tue曜日)

目標数値達成へ全力 グンゼ社長 廣地厚氏

 ――2020年のアパレル事業を振り返ると。

 在宅勤務、外出自粛の“イエナカ需要”に対応したTシャツ、レギンスなどのアイテムや楽な着け心地のノンワイヤーブラジャーが好調だった。販売チャネルではネット通販、ドラッグストアでの販売が拡大した。

  ――今年の方針を。

 中期経営計画は21年度(22年3月期)で最終となる。目標数値達成に向け、売り上げ追求、生産革新、資本コスト経営、サステナブル経営の4点に取り組み、再び攻めに転じる年とする。

 売り上げ拡大に向け、変化する需要を的確に捉え、ビジネスモデルを素早く変革し対応させる仕組みを構築する。そのために必要な経営資源、M&A、社外との協業といった枠組みを検討する。

 これまでも製造現場の生産性の向上、トータルコストの削減、ITコミュニケーション環境の構築で生産現場の体質を強化してきた。昨今のデジタル技術で企業を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)により、技術革新は加速する。当社でもあらゆるものをインターネットでつなぐIoT、AI(人工知能)などのデジタル技術導入による生産革新を進め競争力を高める。

 資本コスト経営では構成員の意識改革に取り組むとともに、現在の中計の目標であるROE5%以上の実現、次期中計でのGVA(グンゼ独自の経済的な付加価値を示す指標)の黒字化に向け利益改善、資産圧縮を具体化する。

 「CO2の削減」「廃棄物の削減」「サステナブルな調達」「健康」「人と社会への配慮」。サステナブル経営ではこの五つをテーマとする。これまで方針に掲げてきた「働き方改革、人財育成」も多様な人財活用、自律的、自発的に挑戦できる人財の育成、生産性向上による企業の持続的成長、ワーク・ライフ・バランス充実による自己実現、リスク対応力強化といった側面から部門、職種問わず全社を挙げて取り組む。

  ――次期中計は。

 21年度は次期中計の策定期間であり、当社グループの将来像を描く重要な年となる。30年にSDGs(持続可能な開発目標)ゴール、50年にCO2排出ゼロ化といった長期の社会課題の解決に向けたサステナブル経営と資本コスト経営の2軸を念頭に置いた計画になる。

 新型コロナ感染拡大の第3波の最中で、21年も決して楽観視できない。新型コロナ収束後も環境は大きく変わっている前提で一層の体質強化を図る。そして21年度を最終とする中計「CAN20」の達成に全力を挙げ、次の中計に進んでいけるよう積極果敢に挑戦する。