産地の1~3月は?(10)

2021年01月29日(Fri曜日)

タオル  市況の回復を待つ

 愛媛県今治市を中心とする今治産地、大阪府泉佐野市を中心とする泉州産地、いずれのタオル産地も減産傾向が長期化している。

 産地内の企業では、クラウドファンディングの活用、自社直営ネット通販の拡大など、新常態に合わせたビジネスの構築が活発化している。とはいえ、OEMを中心とした、ある程度の数がまとまった受注を得ることが回復の本線であることに変わりはない。

 2020年12月の段階では「弱含みながらも『目先の仕事』はある」との指摘が産地では聞かれ、生産現場の稼働率も上がっていた。短期集中型の受注を得られるケースがあり、生活習慣の変化や新型コロナ禍に起因する外出自粛の影響で激減すると危惧されていた年賀配布用の白タオルも、減少しながらも底堅い需要があったようだ。

 ただし、産地内のタオル製造業の多くが今月以降の受注見通しを厳しく見ている。製造卸の21年企画の展示商談会が開催しにくい状況が続いているだけでなく、緊急事態宣言の再発令によって、産地外との往来が減り、商談が滞る影響も大きい。

 20年の夏ごろには短期での収束への期待もあったが、現在では事態は長期化するとの見方が支配的だ。“おうち時間”や“抗ウイルス加工”など、この間に表れた需要への対応を進める一方で、結局は市況の回復を待つしかない――との声も聞かれる。(おわり)