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三菱ケミカル「XAI」/吸音材狙いの開発促進/早ければ22年度前半に発売

2021年02月09日(Tue曜日) 午後1時14分

 三菱ケミカルは超極細タイプのアクリル短繊維「XAI(サイ)」で自動車関連資材用途に参入するための開発、ユーザー開拓を精力的に進めており、吸音材向けの販売を早ければ2022年度後半から立ち上げたい考えだ。

 サイは0・1デシテックス(3マイクロメートル)の超極細アクリル。レギュラーアクリル並みの耐薬品性、耐熱性を持つほか、優れた吸音性能も発揮する。

 元々、ショートカットファイバーをオイルフィルターやセパレーター向けに販売してきたが、吸音性能を生かせる用途として自動車用の吸音材に着目し、17年の「人とくるまのテクノロジー展」に初出展して以降、吸音材での取り組みを本格化させた。

 展示会では優れた吸音性能が注目されたといい、国内外で開かれた自動車関連の展示会への継続出展とともに、フェルトメーカーとの共同開発に取り組んできた。

 エンジンルームと車室内との間に使われるダッシュインシュレーター、床下に搭載されるフロアインシュレーター狙いの開発に力を入れてでおり、吸音材として搭載される部位や客先からのニーズに応じてサイを5~数10%混入しフェルトを形成する。

 走行時に大きな音を発生させない電気自動車の今後の普及に伴い、同社は「車室内の音環境を向上させようとするニーズが高まる」(小野原透雄東日本支社モビリティセグメントマネジャー)と見通している。

 新型コロナ禍で当初計画よりも1年程度の遅れを来しているものの、国内外の自動車メーカー、ティア1との共同開発を改めて強化し、22年度後半~23年度前半をめどに吸音材用途への参入を目指す。