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大手綿紡績の20年4~12月期/新型コロナ禍の爪痕続く/繊維は営業損失拡大相次ぐ

2021年02月16日(Tue曜日) 午後1時9分

 大手綿紡績の2020年4~12月期決算は全社が減収となり、半導体関連需要で研磨材事業が好調の富士紡ホールディングス(HD)を除く5社が大幅な営業減益となった。繊維事業も大幅な減収減益や営業損失が相次ぎ、依然として新型コロナウイルス禍の爪痕が続いている。

 繊維事業は事業縮小など構造改善の成果で黒字浮上したオーミケンシを除いて全社が減収減益となった。営業損失の拡大も相次ぎ、ダイワボウHDと富士紡HDが黒字を維持している。

 ダイワボウHDの繊維事業は合繊・レーヨン部門が除菌関連商品や不織布原綿の販売が拡大した。ただ、産業資材部門はテント・帆布など重布関連商品がイベント中止・延期の影響で振るわず、衣料製品部門も外出自粛や店舗休業の影響で苦戦。黒字は維持したものの大幅な営業減益となった。

 富士紡HDの繊維事業も黒字は維持したものの営業減益。新型コロナ禍による消費自粛傾向やインバウンド需要減退の影響を大きく受けている。このため不採算分野からの撤退など構造改善に努めた。

 クラボウの繊維事業は営業損失が拡大した。抗菌・抗ウイルス機能素材の販売は好調だったが、原糸とカジュアル分野は店舗休業や消費停滞の影響で受注が減少。ユニフォーム分野も建設や製造業向けの需要が減退した。

 シキボウの繊維事業も営業損失が拡大した。抗ウイルス加工素材の販場合が拡大したが、原糸は需要減退で苦戦した。中東民族衣装用織物輸出も現地での新型コロナ禍の影響が続いている。ユニフォームは流通在庫過多に加えて在庫企業別注も案件の延期・中止があり苦戦。生活資材はリビング分野が好調だった。

 日東紡の繊維事業も営業損失が拡大した。原糸、芯地ともに外出自粛や店舗休業による需要減退の影響を大きく受け、販売が減少した。このため紡績事業からの撤退や芯地事業の新会社設立・移管など構造改善に踏み切る。