タイ東海/輸出拡大で現状打開/国内市場は当面回復見込めず

2021年03月08日(Mon曜日) 午後1時24分

 東海染工のタイ染色加工子会社、トーカイダイイング〈タイランド〉(タイ東海)は、新型コロナウイルス禍によるタイ国内市場の低迷で受注量が減少する現状を打開するため、2021年度(12月期)は一段の輸出拡大を目指す。欧米市場だけでなくアジア市場の開拓にも取り組む。

 同社も20年度は新型コロナ禍の影響を大きく受けた。タイ経済は行動制限や店舗営業停止による消費低迷や、観光産業が壊滅的な打撃を受けたことなどで深刻な景気低迷に直面している。このため国内市場向けは受託加工、自販ともに低迷した。

 一方、欧米への輸出は好調に推移した。特に欧州向けがプリントを中心に受注量が倍増するなど好調。ロックダウン(都市封鎖)による巣ごもり需要で手芸用途などが拡大した。このため20年度は国内向け加工の大幅減少を輸出の拡大で補い、10月までは月間加工量が100万~110万ヤードとなり、フル稼働を維持することができた。

 ただ、21年度に入って状況は一段と厳しくなっている。タイ東海社長を兼務する東海染工の川本修取締役によると「ローカル市場向けは依然低調。本来ならソンクラン(タイ旧正月)に向けて新柄のオーダーが出始める頃だが、全く動きが鈍い。経済の現状を考えると、タイ国内市場の回復は当面見込めないのでは」と話す。

 このため21年度は引き続き輸出の拡大で現状打開に取り組む。輸出を手掛けるタイ企業との取り組みを強化するほか、自販での輸出にも力を入れる。主力の欧米市場は、ここに来て勢いが鈍化していることから、「欧米以外のマーケットにも販売を広げる必要がある」として、ベトナムやモンゴルなどへの輸出に向けた商談を進めるなど、アジア市場の開拓に取り組む。