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合繊メーカー 22春夏婦人服地/お出掛け着の回復に期待/エコの提案が活発化

2021年03月17日(Wed曜日) 午後1時1分

 合繊メーカーが22春夏の婦人服地商戦に臨んでいる。ちょうど1年ぐらい前にはフェミニンなトレンドへ回帰するとともに合繊シルキーが売れ筋として浮上するとみられていたが、新型コロナウイルス禍でこの流れは中断。巣ごもり需要の増大に伴いニットが活躍の場を広げているという。メーカーの婦人服地部門は22春夏商戦にどう向き合おうとしているのかを追った。(堤 貴一)

 東レはシルキー調「kinari(キナリ)」をイチ押し素材として打ち出す一方、強まるニット志向に対応するため、「フェミニンな素材をカジュアルなアイテムに落とし込む」ための開発にも力を入れている。

 キナリを「ここまで凝ったシルキー素材は他にない」と位置付けており、極薄の天竺などニットによるモノ作りも強化。シルクでは得られないイージーケア性、ストレッチ性などを訴求する。

 「シルック」シリーズも重点的に投入し、外出自粛の反動でニーズが回復すると見通すフェミニン素材に対する引き合いを取り込む。

 三菱ケミカルは軽さ、透け感、ナチュラルな表情、光沢が欠かせないとみており、麻調の表面感が特徴の「アイアス」「サネリア」を重点投入。細繊度糸使いで透け感を強調した新素材(ブランド名は未定)、再生ポリエステルを複合した極薄の新素材(同)を開発した。

 東洋紡ユニプロダクツは新型コロナ禍が収束に向かうに伴い「お出掛け着向けの奇麗め素材が求められる」とみており、後加工でよりシルキー感を強調した「ジーナ」でフェミニンな流れを取り込みたい考えだ。

 ユニチカトレ―ディングはシルクのようなきしみ感、ドライ感、杢(もく)調の表面感が特徴の「ジュフィーM」やシルク調の外観、繊細な風合いを持たせた「AHY」を構える。

 三菱ケミカルは生産工場がFSC認証(森林管理と保全を図る認証)を取得する「ソアロンのサステイナブルな持ち味をPRしたい」としており、エコを前面に打ち出す機運が高まってきたのが22春夏商戦の特徴でもある。

 同社はエコ素材の代表銘柄に位置付けるソアロン100%で商品化した「ソアロンTIS」を充実させている。

 東レはトレーサビリティー、白度にこだわって開発したペット再生ポリエステル「&+(アンドプラス)」を22年春夏から本格的に販売する。旭化成アドバンスは「エコセンサー」によるモノ作りに力を入れている。

 東洋紡ユニプロダクツは再生ポリエステルの長繊維「エンドレス+(プラス)」、短繊維「エンドレス」を複合した商品ラインの増強を急いでいる。

 ユニチカトレ―ディングがブラックフォーマル向けに販売してきた「ノイエ」「ノイエシャンパール」をエコ化した新素材を東京ソワールが採用。1月下旬から百貨店、量販店で“エコキャンペーン”を開始した。