インドネシア製素材輸出/中国向けが急増/背景に新彊製品の禁輸

2021年03月17日(Wed曜日) 午後1時21分

 インドネシアから中国への綿糸や綿生地の輸出が2020年10月から急増している。同年12月の糸輸出は前年同月比25・0%増だった。11日、日本貿易振興機構(ジェトロ)が「地域・分析レポート」で公表した。

 レポートによると、インドネシア産綿素材の中国向け輸出が好調な背景にあるのは、欧州連合と米国が中国新彊ウイグル自治区における少数民族に強制的な労働を強いているという疑いが強まったとして昨年から同地区で生産された綿花を使った繊維製品の輸入を禁止する措置を取ったことがある。

 この両政府の対応と前後して、欧米のグローバルアパレルやスポーツメガブランドが相次いでサプライチェーンの見直しに動いた。結果的に中国の縫製工場など欧米大手アパレルのOEM生産先が新彊綿以外の綿素材を調達することを迫られ、それがインドネシア産の綿素材の需要となっている。

 中国の綿花輸入量を見ても新彊綿問題の影響ははっきりと表れている。ジェトロによると、中国の20年12月の綿花輸入量は前年同月比2・3倍でブラジル、米国、インドなどからの綿花の調達が急激に増えている。レポートの中で、インドネシア製綿糸や綿生地を扱う商社、トリオ・グローバル・マンディリの大矢洋平代表は新彊綿問題について「今後は最終製品の価格にも影響が出る可能性もある」とコメントしている。