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三菱ケミカル/炭素繊維プリプレグ新開発/高耐熱性・高強度を両立

2021年03月23日(Tue曜日) 午後1時22分

 三菱ケミカルはこのほど高耐熱性と高強度を両立させたシアネートエステル系の炭素繊維プリプレグ(=樹脂を含侵させたシート状の炭素繊維中間基材)を開発した。

 航空機や自動車などのモビリティー分野では、環境規制などを背景に機体・車体の軽量化に対する要求が高まっており、軽さと強度を兼ね備える炭素繊維複合材料(CFRP)の普及が進むとみられている。

 特に、自動車のエンジン周辺などの部材には高い耐熱性、強度が求められているものの、一般的なCFRPでは耐熱性と強度・加工特性がトレードオフの関係にあるため、部材メーカーが開発競争を繰り広げているという。

 このほど開発したプリプレグには同社が強みに位置付ける原料・触媒の組み合わせ技術を用いて新たに開発したシアネートエステル系樹脂をベースレジンとして使う。

 これにより、250℃以上の耐熱性を持ちながら炭素繊維ならではのしなやかさ、高い剛性との両立を実現したという。

 一般的なエポキシ樹脂ベースのCFRPと同じ型で硬化させられるほか従来のシアネートエステル系樹脂に比べ保存安定性に優れており、顧客における加工特性も良好という。

 既にレーシングカー(エンジン周)のCFRP部材として使われており、今後は自動車用途に加え高温環境で使用されるロボットなどの産業用途、航空機用途、宇宙用途などへも販売していく。