インドネシア東レグループ/最終製品まで一貫で/「グループ連携が重要」

2021年03月23日(Tue曜日) 午後1時29分

 インドネシア東レグループは、現地で製造する原糸、原綿、生地の高付加価値化を進める。現地の工場に加え、マレーシア、タイ、日本の東レグループの各生産拠点とも連携を強め、アパレルなどがインドネシアで最終製品まで仕上げられる体制をサポートする。

 インドネシア国内に糸の原料となる長・短繊維の開発・製造から紡績、織布、染色加工、縫製まで全ての生産工程を持つことを強みに原料、素材開発から最終製品を意識した、取引先のニーズに合った素材で新たな需要を取り込む。

 インドネシア国内で風合い、多彩な機能付加、サステイナブル素材などさまざまな付加価値を付け、縫製品にまで一貫で仕上げられるグループのサプライチェーンを背景に新たな商流での受注増を目指す。

 山本浩房在インドネシア国東レ代表は「“量”を追うのではなく、商材と商流を改革し、高付加価値品への転換を加速させる」とし「その際、アジアに展開する東レグループとの連携を強化することも重要になる」と話す。

 合繊糸・わた製造のインドネシア・トーレ・シンセティクス(ITS)は新型コロナウイルス禍で紡績糸用合繊わたの販売で苦戦しているものの、2020年度下半期(20年10月~21年3月)で少しずつ持ち直しつつある。西村成伸ITS副社長は「需要の回復の波に乗り遅れず、最終製品を意識した素材の提案を強める」方針を示す。

 紡織のイースタンテックス(ETX)は綿混シャツ地の輸出が主力。新型コロナ禍で欧米を仕向け地としたトルコ、バングラデシュ、中国、台湾などの縫製拠点への供給量が大きく減った。このためアジアの東レグループとの連携強化による生機供給を増やす。素材開発でも連携により生地の高付加価値化を進める。

 縫製まで一貫のサプライチェーンを売り込むために役割が大きいのが縫製オペレーションを担うトーレ・インターナショナル・インドネシア(TIIN)。昨年12月に着任した塩村和彦TIIN社長は「近年、アパレルが縫製を直接手配する動きが活発になっている」とし「こうした動きは当社にはチャンスになる。現地と近い距離で付加価値のある素材を作れるという当社の背景を強みとして打ち出して新たな受注につなげたい」と話す。