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織布関連機器特集/メーカー各社の近況と動向

2002年05月31日(Fri曜日)


豊田自動織機/中国向けAJL成約で先行/ガラス繊維の回復顕著に

 豊田自動織機・繊維機械事業部は2000年までの20年間にAJL4万6000台、WJL10万4000台、精紡機920万錘、粗紡機6600台の納入実績を持つ繊維機械の総合メーカーだ。

 同社では今、中国向けを中心とするジェットルームの生産でフル操業。AJLが800台、WJLが200台の月産1000台だから、今年度は同社にとって史上空前の生産台数となる見通しだ。

 昨年暮から中国・浙江省呉江地区で沸き上がったAJLの新増設ブームが、今年に入り浙江省の他の地区や江蘇省などに飛び火し、個人織布企業を中心に引き合いが急増。さらに、山東省や江蘇省の国営企業からも増設に向けた商談が具体化し、大量受注となった。

 機種はカム仕様の230センチ幅AJLが中心で、一部電子ドビーも含まれる。また、WJLは、強撚糸やスパンデックス複合糸に対応できる2丁の電子ドビー仕様の成約が進展。LCも成約分の8、9割が届いており、織機の生産ペースを急速に上げ4月にAJL500台、WJL150台をそれぞれ生産、6月から年内は月間1000台を生産する計画だ。

 しかし、販売が中国向けに1局集中傾向にあるのが同社の悩み。パキスタン向けは昨年の落ち込みから回復し引き合いが増えており、他のアジア市場でも動きが生じつつある。ただ、その絶対量の差は歴然で、中国市場がいったん止まれば織機の生産ペースは大きく減少することになる。

 ガラス繊維製織向けが一時の不振から顕著な回復傾向をみせ始めたが、欧州や国内向けの引き合いは総じて少ないのが実情。現在のフル操業を手放しで喜んでおれない状況といえる。ただ、国内向けに関して同社は、昨年あたりの販売状況の厳しさとは違い、少し動きが出てきたとする。

 もう1つの同社繊維機械事業部の今年度の不安材料は紡機販売。

 昨年はバングラデッシュなどアジア諸国へ出荷が増えた。しかし、このところ引き合いが低調となり、現在ではパキスタンを中心に受注する程度という。ブラジルが一時生じた電力不安の解消から引き合いの兆しがある。

 昨年のOTEMASで発表したコンパクトヤーン精紡機は好評で、引き合いも活発に入っている。同社では、今秋からこの精紡機の商業生産を予定。今年度下半期の紡機売り上げへの寄与を期待している。

 同展示会にはまた、AJL「JAT610」、WJL「LW600シリーズ」を出品。改良を重ね完成の領域に達したとの高い評価を受けた。

 特に、JAT610はフレーム構造の強化とオサうち系の軽量化により低振動・高速運転を実現。テーパーサブノズルなどの採用で大幅な省エネを達成するとともに製織範囲を飛躍的に広げた機種として注目を集めた。同社の旗艦商品の1つだ。

 同社では、今期繊維機械売上高の前期比3~4割増を予想するが、さらに伸びるかどうかは紡機販売の動向次第だとする。




津田駒工業/WJLのシェアを奪回/空前のサイザー大量受注

 昨年度(01年11月期)の津田駒工業のジェットルーム生産は6500台。今年度は8000台の見込みだ。生産で25%増だが、受注ベースでは倍増となる。

 月末時点での受注残は3000台。生産体制を月間500台から月間700~750台に拡大したが、手持ち月数は約4カ月でこの状態はしばらく続きそうだとする。生産のうちWJLが55%でAJLが45%の内訳。このうち72%くらいが中国市場からの受注だが、日本や台湾での決済による中国向け船積み分を加えると8割に達する。

 中国は01年にスタートした第10次5カ年計画で、一人当たり繊維消費量を00年末の6・6キログラムから05年までに8・6キログラムを目標に増大。繊維産業を伸ばし、革新織機10万台を増設する政策だ。

 そのため、昨年と今年に中国製WJLやレピア織機を含め4万台を導入。00年末に19%だったと推定される革新織機による織物生産比率を05年に40%に拡大する計画を持つ。その中には当然、国内繊維機械産業育成も方針に入っている。

 昨年までの2年間、日本のWJLが中国製の競合により大幅にシェアを下げたのはそれによる。しかし、今年に入っての円安為替で価格対応力が増したことと、中国製や台湾、韓国製単丁WJLの製織対象となる裏地用タフタが供給過多による市況悪化や糸値上昇で採算が悪化したことから、日本製への需要が回復している。

 津田駒も、中国におけるタフタからアウター素材への素材転換、高付加価値商品志向の流れに乗り、2色ドビー仕様WJLの受注を伸ばしている。

 一方、同社は近隣アジアやその他の市場の動向について動きが生じつつあるとの見方だ。パキスタン向けが最も早く引き合いが寄せられ、銀行問題が解消されてきたトルコ向けにもAJLで動きがあるとする。また、WJLでは韓国や台湾市場が回復してきた。2色撚糸物が好調なことと、中国大陸への投資需要が背景となっている。このほか、ブラジル向けも期待できるとする。

 中国における織機大増設を反映し、津田駒が受注したサイジングマシンは空前の台数となった。高密度製織用で韓国製サイザーは対応できないとの評価から、引き合いが同社に集中する形で寄せられた結果、今年中の生産台数は80台を計画。毎月7台の生産体制をとっている。来年3月生産分までの成約がなされている。




スルザーテキスティール/製織目的に合わせ機種紹介/「G6300」が評価得る

 スルザーテキスティールジャパンは、日本市場でプロジェクタイル、レピア織機などを主体に展開している。各産地における織布業への導入実績が示すとおり、それぞれ織機は高い評価を得ている。

同社では販売していく上で、ユーザーの要望に応えるため長年培ってきたハイテクノロジーに裏打ちされた織布技術を提供していく考えだ。現在、展開している機種はプロジェクタイル(PL)織機が「P7150」と「P7250」。それに昨年のOTEMASで新タイプのPL織機「P7300」が紹介された。これにより前者の2機種は今後、「P7300」へと移行・集約していくとする。

他方、レピア織機はタオル仕様を含むハイテクノロジー機種の「G6200」をはじめ、「G6300」を主体に販売してきた。「G6200」は販売から約十年を超え、織布業の多様なニーズを取り入れ開発された同機種は熟知すればするほどあらゆる製織をこなすレピア織機として、評価されている。また、「G6300」はエレクトロニクスを組み込んだ高精度織機として特徴を発揮している。スルザーテキスティール本社では、多機種化すればするほど各機種を小ロット生産するのは難しい環境下であり、PL織機同様、レピア織機においても、G6200とG6300両機種の優れた点を融合させ、汎用性の高い織機を提案し織布業の要望に応える。

更にユーザーの要望に合わるという観点から、資材用を主力に特殊織物分野に向け超広幅でプロジェクタイル織機を主体に展開しているのが「CWT(カストマイズ・ウイビング・テクノロジー)」。この分野は日本市場でも引き合いが多く、今後、広がっていくと分析している。

スルザーテキスティールジャパンはレピア織機とPL織機の販売が毎年ほぼ約半々の割合。これからも資材関係を中心にPL織機でしか織れない分野への販売を進める一方、レピア織機はユーザーの多様化に合わせて展開していく。

同社では幅広いユーザーの製織目的に応じて展開していくが、スルザー織機のテクノロジーをユーザーに吸収してもらうためショールームで実施している技術研修を、これまで以上の活用を提唱していく考えだ。




石川製作所/得意分野明確に打ち出す/2110型の実績に自信

 現在、繊維機械設備の需要の主役は中国といわれており、かつて繊維産業の進歩が著しかった日本をはじめアジア近隣諸国は苦戦を余儀なくされる状況だ。

 石川製作所はこれまで30数年間、合繊、紡績、織布機械を一貫生産し、国内市場を主体に香港、韓国、台湾、中国、インドネシア、タイへと販売。その間、市場における機械ブームの変化に応じ生産機種の変遷を重ねてきた。手掛けた織機は20機種以上に及び、30年前の機械でもいまだ現役で稼働している光景がみられる。

 97年のアジア通貨危機以降、世界の繊維機械市場は激変。ここにきて、繊維産業が中国の独り勝ち状態となり、その脅威が今後ますます増大すると伝えられる。しかしその一方で、中国の独り勝ち状態はいつまでも続かず、次はベトナムに繊維産業の中心が移行するとの見方も出ている。

 そうした状況の中、石川製作所では繊維機械メーカーとして、自社の経験や知識をベースに最も得意な機械を製造することを今後さらに明確に打ち出す考えだ。

 合繊機械については、世界中で同社しか製造していない特殊糸加工機類をはじめリング撚糸機を主体に展開。織機については、昨年のOTEMASで発表した超高速レピア織機「2100型」と、超重布高速レピア織機「1001UHR型」に販売を注力する方針だ。

 新型2機種はこれまで国内に絞り販売展開を行っており、すでに2100型レピア織機は各産地に納入。合繊織物、ウール、デニム、先染めシャツ地などさまざまな織物に幅広く対応し、好評を得ている。

 このレピア織機は、同社のレピア製造35年間の実績と経験をもとに開発。同社の21世紀の新たな飛躍を期して「2100」型と命名した。最近では、2100型では初めてのジャカード仕様を出荷している。

 一方、1001UHRも同社期待の高性能マシンだ。すでにユーザー企業に設置され、稼働実績がある。高速性能を持った特殊資材織物の生産が可能であり、この分野で同機に対する需要は今後増えそうだ。

 石川製作所では、今年も国内販売に注力し、特色である糸や織物での差別化対応をアピール。さらに、機械仕様の充実を図りながら取り組むとしている。




新興産業/新機構レピア「α」登場/超人気の「ダイナテリー」

 新興産業機械事業部は、ソメットの新型レピア織機「αALPFA(アルファ)」の販売を開始した。

 「アルファ」は常用製織速度が190センチ幅で毎分600回転、360センチ幅で毎分400回転の超高速運転時における低振動、低騒音を実現した新機種だ。織機の機構をまったく新しく設計。サイドフレームのフレーム圧はエアジェットルーム並になっており、ボディ構成が頑丈なのが特徴。

 また、仕掛替えなどの停台時におけるオペレータの手動操作が容易に行え、停台時間を飛躍的に短縮し、短い作業時間で通常運転を開始できる。さらに多種多様な糸種の組み合わせに対応できるよう、グリッパーガイドも新たに設計された新MFGレース、標準グリッパー用の新GFGレースが選択できる。

 この新型レピアは1年前に欧州で発表された後、昨年のITMAアジアで世界へ向け初公開され、注目を集めていた。

 新興産業機械事業部はソメット、バーマテックス両社の生産・管理販売会社であるプロマテックと代理店契約を締結。国内における過去30年間のソメット2000台、バーマテックス1000台の稼働実績を背景に展開を強化している。

 これまで同社が販売に注力してきた機種はソメットの超高速汎用レピア織機「スーパーエクセルHTP」型、バーマテックスの最新機種「レオナルドFTS」型、同じく最新タオル織機「レオナルドダイナテリー」の3機種。今回の「アルファ」の登場により、同社の商品ラインアップはさらに充実した。

 国内の織機需要は減退傾向にあり、市況の厳しさが否めないのが実情だ。

 そうした中、新興産業機械事業部が織機販売でターゲットとするのは、規模は中堅あるいは小さくとも堅調に仕事をこなす織布企業だ。製品レベルの高度化に従い品質、QRの両面で日本の織物生産は今後も必要とされる。国内で生き残るためには、品質の高い商品を短期間で製織する生産性の高い機械への更新が不可欠となっている。

 ソメットのレピア織機はその点、高速で汎用性があり最適だとする。特に「アルファ」は既存のスーパーエクセルタイプに比べ、高速運転時でも振動・騒音が小さく、スタイルチェンジが短時間で行え、製織のバーサティリティに優れるなどの改善がなされている。

 一方、バーマテックスでは、実働最大650回転の「レオナルドFTS」、パイル長の自動変更が可能なタオル織機「レオナルドダイナテリー」、そして価格対応商品だが550回転の高速製織ができる「P1001」の販売に力点を置く。各機種ともプロペラ駆動方式を採用しているため、コンパクトでソメット機より80センチほど据付けスペースを節約できるのが特徴だ。




ピカノール/進化の「ガンマ」アピール/新装置「ERGO」に脚光

 ピカノールが超高速汎用レピア織機「ガンマ型」を発売して6年になる。その間、改良に改良を重ねながら新装置・部品の開発を次々と行ってきた。日本はもとより世界で実績を積んでおり、レピア織機としてもはや完成の領域に至った機種との評価がユーザーの間でなされるようになった。

 国内の織布業者は最近ますます、QR対応を求められるようになってきた。しかも、難素材で難易度の高い製織品質が要求される。

 ピカノールはそうした織布企業の抱える問題に対し、「ガンマ」の特徴点をアピールしながら各織物産地で着実に実績を積み上げてきた。たとえば、繁忙なビーム替えにおいて経済的にあるように設計がなされていること、また止段が極めて少ないこと、ダイレクトモータドライブ方式による経済性と安定性、開口のクロスタイミングの自由設定、メンテナンスフリーなど。

 さらに、クイックステップ緯糸選択装置は、多様な糸使いに対応できることから特に高度な装飾織物メーカーの評価が高い。緯糸の供給タイミングが電子制御により、完全に織機回転数と織組織に同調するよう設計。緯糸は最高8色まで使用可能で、オペレータはマイクロプロセッサーのキーボードあるいはジャカードコントロールユニットを通じて、カラーパターンを入力できる。

 また、昨年のITMAアジアで発表された電子積極グリッパーオープナーの「ERGO」は、ウールやファンシージャカード製織における異番手糸のリリースタイミングを一定にコントロールする優れた特徴が評価された。すでに同装置装備のガンマが日本にも数台設置されている。

 ガンマは日本において尾州(ウール・複合)を中心に岐阜や愛知(インテリア)、北陸(化合繊・複合)、東北(シルク)、西脇(綿先染め)、岡山(綿厚地)などさまざまな産地、製織分野で実績を上げてきた。

 しかし、このところの深刻な景気低迷から設備投資に対する意欲が後退しており、「(設備投資を)やりたい気持ちはあるが躊躇せざるをえない」状況が各産地でみられる。実際、設備投資に関する限り、毛織物産地は一服状態だし、合繊長繊維織物産地は構造調整局面にあり産地企業の方向がいまだ定まっていない。唯一動きがみられるのはカーシートやエアバッグなど車輌分野だ。

 こうした状況に対処するため、ピカノールでは今後産業資材分野にも力を入れる方針だ。同社はこれまでアパレルやインテリア分野で高いシェアを誇ってきたが、将来ガラス繊維や偏平糸、モノフィラメントなど産業資材分野に対応する「ガンマ」の登場もありそうだ。




ストーブリ/開口装置が順調に回復へ/JQは車輌分野が有望に

 ストーブリの電子ドビー販売は95年をピークに大幅に減少、しかしこの2年間で持ち直してきた。今年はWJL用上置きドビー4000台を大量受注するなど、一層の回復が期待される。

 同社が今年、販売に注力する機種に2861型と2871型積極ロータリードビーがある。昨年のOTEMASで発表し、注目を集めた。ストーブリロータリー機構をベースとして発展した新しいコンセプトで開発。高速性や製織品質など最高レベルの性能の織機に最適だとしている。

 また、ジャカードは、織物産地の疲弊が進み国内向けは厳しい状況が続いているが、昨年に比べ改善する見通しだ。

 主力の今治タオル産地では設備投資への動きが鈍くなっていた。しかし、春先のセーフガード発動決定の延長が報道された頃から活気が戻り、中断していた投資計画を再開するケースが出ている。

 その他の産地向けも状況改善がみられる。特に、カーシートやエアバッグ関係でジャカード導入への動きがある。それに伴い、口数も5000~6000口に大口への移行する傾向が顕著だとしている。

 一方、海外販売では、韓国向けはドビーが低調な反面、ジャカードの導入がブームになりつつある。ドビー関係は、韓国が中国によるマーケットシェア侵蝕を受けたことを反映したもの。また、ジャカードの増大は衣料素材の高付加価値化を目指す動きとみられる。引き合いは増大傾向にあり、今後が期待される。

 同社が推奨するジャカード機種はLX3201型とLX1600型。このうち、LX3201型は昨年のOTEMASで織機メーカーブースで装飾織物を本邦初公開として実演した。高速であると同時に、口数5000口から12000口までの分野で付加価値の高い織物を作り出す機種だ。

 一方、オートドローイングマシンを中心とする織布準備機販売はこのところ、低調を余儀なくされた状態。

 織物市況低迷や販売(受注)不振によるユーザー企業の業績伸び悩みが背景にある。しかし、小ロット多品種・短納期、難素材製織という傾向がさらに進展する中、織布業を継続し勝ち残るためにオートドローイン設備が不可欠とするユーザーは少なくない。

 オートドローインマシン導入を躊躇させる要因の一つは「貸し渋り」に代表される金融事情。ストーブリでは今後、そうした事情にも配慮した営業・サービス体制で臨む考えだ。




LGLエレクトロニクス/アジアでシェアーを拡大/今秋、ニット機用で新機種

 LGLエレクトロニクス(イタリア)は、「シリオ」ブランドの緯糸供給装置を織機メーカーの搭載に加え、既存機の乗せ変え供給など、世界市場でシェアーを着実の拡大している。その需要の原動力はアジア市場であるが、大きな役割を果たしているのがLGLジャパンである。

LGLが展開する現在の緯糸供給装置は、レピア、プロジェクタイル織機用「シリオ・プログレス・」と「同・ライト」、ジェットルーム用の「同ジェット(JET)DSR」。また、LGLジャパンが北越電研と技術提携し開発したWJ用フィーダーとコントロールシステム「DSR―1」を展開しているが、同機は昨年から中国を中心に数多く出荷している。更に今秋からはニット機用で新機種が販売される予定。

 同社のフィーダーは優れた機能が業界で高い評価を得ており、これまで多くの実績を上げているのが「プログレス」。イタリアにおける全生産台数は昨年が前年比3割増、今年も現在、月産三千五百台で推移しており、年間約4万台、前年比3割増の見通しだ。

 LGLの緯糸供給装置は、ここ数年、順調にシェアーを広げてきた。とりわけ大きく伸ばしてきたのが日本を含むアジア市場である。その中心的な役割を果たしているのがLGLジャパンであり、アジア市場において代理店の管理・サポートを行いながら拡販に努めていく方針だ。




技術的裏付けと価格対応/業界に必要なリーダー役/中越機械・中越茂一社長(談)

 このところの中国における大増設はまったく異常だ。

 多分、中国も意味を分からずに行っており、問題が生じた時点で考える中国人特有の中華思想だと理解したい。

 それに対し、日本は我が道を行かざるを得ない。恐れ過ぎて、あまり中国の動きを過大視すると、近隣アジア諸国や欧州勢との戦いにも敗れることになりかねない。国内繊維業界はすでに充分縮小されており、価値と価格が認められている製品も数多いということに自信、確信を持つべきだ。

 私の周りには、世界の繊維動向を熟知ししっかりした理念を持って、繊維産業の今後のありさまを目指す人が多くいる。石川県内産地に限っていえば、世界の流れを理論付けできるリーダーが出るべき。合繊はたかだか半世紀の歴史しかない。合繊産業は創造の世界であり、糸を作る化学の分野だとの認識を持って欲しい。

 中越機械では、これまで中国では不可能な糸作りを加味した機械、機器類の開発を積み重ねてきた。今後は、それらの技術的裏付けのもとにさらなる原価低減を急ぎ、ユーザーが導入し安いレベルの機械価格設定を絶えず求め続けることが機械開発とともに必要となろう。産学官連携もこれまで以上に推し進める必要がある。

 近隣アジア諸国も中国との住み分けを考え出したようだ。97年のアジア通貨危機以来、混乱が続いていたインドネシアでは現状打開の動きが見て取れる。そうした中、同国では技術的裏付けのないただ単なるコピー商品との優劣が区別され始めたとの報告がある。

 実際、10年前から織機以外の繊維機械市場が安価な韓国製や台湾製に席捲され、メーカー各社はじくじたる思いをさせられた経緯がある。しかし、そうした機械で生産した製品では、今後戦えないとする繊維企業が増えている。小ロット、多品種、差別化でしか中国に勝てないとも言い始めた。

 国内の機械メーカーの中には、疲弊し実質的な撤退を決めたところも多い。アジア通貨危機以降の激動の5年間、リストラの過程で先を見据えた開発をなし得なかったとすれば、残念ながら撤退は当然だろう。

 国内の繊維業界が縮小を余儀なくされたことには寂しい思いをぬぐえない。一方、従来から輸出販売の多い当社にとって、機械製造に対して無意味な競争がなくなることはプラス要因だ。

 当社は、これから繊維企業が必要とするであろう機種を数多く保有している。新しい合繊の時代の息吹きをどこよりも早く感じとっていると自負しており、どこよりも早く高い成果を上げたいと考えている。




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