シキボウ/“撚り”にこだわる素材/4月からの展示会で披露

2011年03月30日 (水曜日)

 シキボウはこのほど新素材「デュアルアクションクール」「デュアルアクションスイング」「リバースツイスト」の3素材を開発した。いずれも綿糸の“撚り”にこだわった織物だ。同社では「アパレル企画の“アクセント”“スパイス”になる素材感を実現した」と話す。いずれも4月13日から東西で実施する同社素材展示会で披露する。

 デュアルアクションクールとデュアルアクションツイストは、ともに戦略綿素材「デュアルアクション」の進化版。クールは原糸に強撚の特殊精紡交撚糸を使用することで接触冷感などを実現した。ツイストは太番手と細番手という異なる糸を特殊精紡交撚した糸を使用することでふくらみ感や独特の生地表情を表現した。一方、リバースツイストは、S撚り糸とZ撚り糸の双糸使い。こちらもSZ双糸によるふくらみ感や独特の生地表情が特徴だ。

 これら新素材は、4月の展示会で披露する。大阪展は4月13日から15日までシキボウビル(大阪市中央区)で、東京展は4月19日から22日まで日産江戸橋ビル(東京都中央区)で開催する。展示会では新素材のほか、村田機械の渦流精紡機「ボルテックス」で精紡した特殊紡績糸「STS」使い織編み物なども提案する予定だ。

経済活動継続が復興につながる

 東日本大震災の影響で東京を中心に展示会の延期・中止が相次いでいるが、シキボウでは通常通り展示会を開催する。同社では「経済活動の自粛が広まれば、日本経済全体が停滞して、かえって被災地の復興の障害になる。被災していない企業こそ通常の経済活動を続けることが、結局は被災地の復興にもつながる」との考えだ。

 ただ、東京地区では電力不足が深刻化していることから、東京展ではスポットライトを廃止するなど節電に考慮した展示方法を実施する予定だ。