村田機械「ボルテックス」/年間中国販売200台へ/織り糸分野へ用途広がる

2012年05月17日 (木曜日)

 【上海支局】中国で、村田機械の渦流精紡機「ボルテックス」への需要が、ニット糸分野に加え織糸分野でも高まってきた。村田機械〈上海〉によると、中国での同機の販売規模は「2011年の170台から、12年には200台へ増える見込み」(野野口学繊維機械営業部経理)だ。

 同社は、ボルテックスを09年から中国で本格的に販売し始めた。ピリング発生の少なさが評価され、ニット用レーヨン紡績糸を生産するために主に浙江省の企業が導入。08年までほとんどゼロだった販売数が、09年に170台に達した。

 10年の販売数は130台に減ったが、このころから江蘇省を中心に、ポリエステル・レーヨン混の織り糸生産用としての需要が増え始めた。この流れが現在も続いており、販売数は11年に170台に増えた。省力化の必要性が高まったことが需要増の背景にあると同社はみている。この流れが今年も続くと同社は見ており、販売数は200台に達すると予想している。