トンボ/創業140周年記念式典開く/次の150年、200年に向けて

2016年05月31日 (火曜日)

 学生服製造大手トンボ(岡山市)は28日、岡山市内の岡山国際ホテルで創業140周年の記念式典・パーティーを開き、岡山県内の事業所、工場を中心に社員515人が参加した。社員モデルによるファッションショーや、ゆるキャラ発表などで盛り上がった。近藤知之社長は、「140周年は通過点であり、次の150年、200年に向かってしっかり歩んでいきたい」と話した。

 記念式典では永年勤続やトップセールスなどで会社に貢献した社員を表彰した。また、「バイオマスタウン真庭推進パートナーシップ」を結ぶ岡山県真庭市の太田昇市長を招き、トンボの森作りなど環境への取り組みに対する寄付を贈呈。太田市長は140年の歴史が続いたことについて、「企業として志を持ち、世の中に貢献しようとしてきたことが根底にある」と理由を述べ、お祝いの言葉とした。

 ファッションショーでは「イーストボーイ」をはじめ、男子詰め襟服「アペックス」、体育着「ヨネックス」、介護ウエア「栗原はるみ」など、ブランドごとに社員が着用し、モデルをこなすファッションショーを開き、笑いを誘う場面もあった。

 パーティーでは、4年連続で大学バンド日本一に輝いた、環太平洋大学のマーチング部が生演奏を披露。トンボ提供の昇華転写プリントした「ビクトリー」ブランドのウエアを着用し、息の合った迫力のある演奏を行い、参加者全員が聞き入った。

 ゆるキャラは約180作品のなかから最優秀作品として2体を選出。妖精になる前に学生服の縫製工場の池で育ったという設定の「トンボ学」くんと、天真爛漫で明るい性格の「トンボ衣乃」ちゃんが選ばれた。

 今後は東京や大阪、福岡でも式典を開く。

〈今期、増収増益の見通し 過去最高の売上高、経常益〉

 トンボ(岡山市)は今期(6月期)の決算が、前期比増収増益となる見通しで、過去最高の売上高、経常利益になりそうだ。モデルチェンジ校を順調に獲得できたことに加え、スムーズに供給できたことで、3月単月の売上高は過去最高を達成した。スクールスポーツについても「ヨネックス」ブランドの新規採用が約100校あり、累計700校ほどになった。

 来期からは3カ年の新中期経営計画をスタート。改めて計画を見直し、事業を拡大しながら2019年6月期には売上高で300億円の目標を掲げる。