トンボ・スクールスポーツ/新規採用校 順調に獲得/「ピストレ」も広がる

2016年12月07日 (水曜日)

 トンボ(岡山市)のスクールスポーツ事業では、来入学商戦に向けて新規採用校の獲得が順調に進む。「ヨネックス」採用校が今年の入学商戦と同じペースで約100校となるほか、昇華転写プリントによるデザイン性の向上により「ビクトリー」の採用校も拡大。ウオームアップウエアとしての「ピステスタイル」に着目した「ピストレ」も西日本を中心に採用が広がる。

 橋本俊吾MD本部スポーツMD部長によると、来入学商戦に向けて「新規の採用校が昨年よりも良いペースで獲得できている」状況で、ヨネックスは累計での採用校が800校になる見通し。一部スポーツアパレルのスクールスポーツ事業縮小の動きから、ヨネックスに対する要望が増えていることに加え、オリジナル性を求める学校がビクトリーを選択するケースも増えてきた。

 さらに、主力工場の美咲工場(岡山県美咲町)が昇華転写プリントの一貫加工ラインを保有する。他社はあまり同設備を持っていない。それだけに、さまざまな柄を表現できることで差別化がしやすく、納期や品質面でも「強みになってきた」(橋本スポーツMD部長)と言う。16春夏のスポーツウエアの新商品企画では、部分採用も含めて半数近くに昇華転写プリントを取り入れ、製品の訴求力を高めた。

 ビクトリーで、はウオームアップウエアとしてのピステスタイルが着目される。新たな概念のウエアとしてピストレの販売も本格化。トリコット素材を使い、通気性があるにもかかわらず防風性能が高く、ジャージーに比べても軽いことから、取り扱いやすく、ジャージーの置き換えで西日本を中心に広がってきた。

 今後は、既に販促を進めるマーチングバンド・吹奏楽部向けのウエアに加え、サッカーなど学校の部活動までを含めた市場の掘り起こしを進める。