トンボ/上半期は2桁%増収/「キラク」の販売堅調

2017年01月25日 (水曜日)

 トンボ(岡山市)のヘルスケア事業本部は、介護ウエアや検診衣など「キラク」ブランドの販売が好調なことで、本年度上半期(2016年7~12月)が前年同期比2桁%の増収で推移した。福井正人執行役員ヘルスケア事業本部長は「他社と差別化した商品群が充実してきたことで、価格帯が高くても採用されるケースが増えてきた」と話す。

 同社は、介護ウエアを中心に、主力のキラクに加え、一格上をイメージして、介護付き有料老人ホームをターゲットにした「ケアリュクス」を13年に、家庭的な和みのイメージで訪問介護サービスをターゲットにした「栗原はるみ」を15年に相次いで投入。「細かいニーズを拾うことができてきた」(福井執行役員)ことが増収に寄与した。

 中でも検診着の引き合いが多い。例えば女性専用検診着では価格が8000円と他のメーカーに比べ高い設定も、バストトップが目立たない仕様やレントゲンに写り込みにくい工夫など取り入れた機能が評価され、販売が好調。女性の検診が増えているとともに、検診を実施する施設が受診者の獲得・拡大のため「サービスを強化する傾向にある」ことが販売拡大の背景にありそうだ。

 さらに企画担当者が「実体験に基づいて商品開発をしている」ことが「商品の差別化につながっている」と言う。

 昨年から東京販売課の人員を1人増の5人体制として、首都圏への販売を強化。下半期以降も現状の販売を維持しながら、目標とする通期の売上高21億円(前期18億8900万円)の達成を目指す。