ユニフォームのノウハウを応用/犬用ウエア企画/新市場開拓へ

2017年02月09日 (木曜日)

 トンボ(岡山市)とタカヤ商事(広島県福山市)は、飼い犬の散歩用具を中心とした商品展開を行っている。トンボは歩行補助による老犬の健康維持を、タカヤ商事は視認性を高めることでの安全性を打ち出している。2社ともにこれまでの事業で培ったノウハウを投入し、新市場を開拓する。

 トンボは「ララウォーク」ブランドを2014年に開始。動物病院を中心に順調に販路を拡大している。犬の歩行を補助するなど、機能製品を中心に商品開発を進めており、専門家のアドバイスと自社で培ったノウハウを生かした提案を続けている。

 カタログ「with」の2017年第1弾からは「介助ベスト・パンツ」を加え、飼い主と犬を取り巻く環境を横断的に分析するなど、商品と情報による総合提案を充実させた。

 このベストとパンツには新たに一枚物の芯地を用いることで、全体の軽量化を実現した。ブランド展開当初はPPテープをつなぎ合わせて芯としていたが、学生服で培ったノウハウを基に改良を重ね、完成した。犬と使用する人間の体にかかる負担の軽減にも貢献している。色柄も多彩にそろえ、実用性一辺倒ではない、楽しさや華やかさも演出している。

 ベストは犬の前肢を、パンツは後肢を中心に持ち手が付き、持ち手の長さも犬の重心に合わせて最適化される。ベストには床ずれ防止クッション材、パンツには抗菌防臭素材の採用やおむつカバー機能を持たせるなど、これまでに蓄積したノウハウが盛り込まれる。

 タカヤ商事(広島県福山市)のユニフォーム事業部は、ワークウエアで培ったノウハウを生かし、高視認性素材を使用した犬の散歩用ウエア「ナイトナイト フォー ドッグス」を2月から本格展開する。

 商品構成はショートベスト、レインコートの2型を提案。犬の散歩中の自動車や自転車などへの接触事故を回避するため、プロ仕様の再帰性反射材となる3M社製を積極的に用い、高輝度と耐久性を実現した。

 夜間や薄暮れ時の反射性能による視認性向上だけでなく、昼間でも蛍光生地による視認性向上が見込め、遠くからの識別を容易にする。カラーリングは安全服の本場と言える欧州のテイストを基本に、デザイン面を意識し、おしゃれな仕上がりとしている。

 タカヤ商事は09秋冬から高視認性安全服「ナイトナイト」の展開を始めた。夜間作業員だけでなく、運送業や建設業、サービス業など、幅広い職種をターゲットにリフレクトジャケットを打ち出すなど安全性とデザイン性を両立する提案を継続している。

 今回の犬用散歩ウエアでも「デザインに妥協しない」としており、ブランドの新たな領域として注目される。