トンボ・ヘルスケア事業本部/広がる“売れ筋”/実体験に基づく開発奏功

2017年03月21日 (火曜日)

 トンボ(岡山市)のヘルスケア事業本部では、「キラク」ブランドを中心とした介護向けウエアや検診着の販売が好調に推移している。企画担当者が「実体験に基づいて開発」(福井正人執行役員ヘルスケア事業本部長)した商品が売れ筋になりつつあり、他社と差別化した商品群の拡充で市場開拓を進める。

 同社はキラクを中心に、「ケアリュクス」「栗原はるみ」を相次いで投入。さまざまなニーズに応える商品群をそろえ、中でも売れ筋となる商品が増えてきた。

 介護施設の事務向けに打ち出すレディースニットシャツは、スナップボタン留めクロスの襟で、ワンランク上の介護サービスを彩る女性らしく品のあるスタイルが特徴。ホワイト、ダークブラウン、ネービーの3カラーをそろえ、パンツだけでなく、キュロット型のニットスカートとも組み合わせられる。

 看護と介護の垣根を越えたアイテムとして、ケアスクラブが人気。豊富なカラー展開で、屈んでも胸が見えにくい胸当て付きの襟元や、ポケット口が斜めで出し入れしやすいPHSポケットなど工夫を取り込んだ。着脱簡単な前開きファスナータイプも含め、商品の選択肢が増えつつある。

 いずれも工業洗濯が可能で、品質面での事故が少なく、商品に対する安心感があることから、洗濯レンタル業者への販売が拡大。個人需要に対しても薬剤師専用ウエア「ウイキュア」の販売に乗り出すなど、ニッチな領域を広げながら、事業拡大に取り組む。