豊島/IT関連の商材 開発・提案/企画から消費者理解まで

2017年08月23日 (水曜日)

 豊島は22日、アパレル専門店など既存取引先向けのソリューションやサービスなどIT関連商材の開発と提案を7月に始めたと発表した。提案領域を企画、生産から物流、販促、販売支援、消費者理解にまで広げ、取引先のITや電子商取引(EC)に関連した課題解決に協力する。

 ファッション産業の技術革新などに取り組む、ベンチャー企業の創造力と技術力を活用する目的で、コーポレート・ベンチャーキャピタルファンドを1月に立ち上げた。国内外のベンチャー企業に出資し、協業して魅力的なIT関連商材の開発を行う。

 同社のOEM/ODM関連の取引先ではIT活用に対する関心が高まっている。同社では2年ほど前から、ファッションテックについての国内外の情報収集や商材の開発、取引先との仕組み作りなどの検討を始めていた。

 ファンドからの投資は、同社本体からの直接投資とは別に、よりスピーディーに国内外のベンチャー企業にマイノリティー出資を行う。国内のベンチャー企業に先行して投資を行う予定で、将来的には海外にも目を向ける方針。年内は5社程度の投資を予定している。

 同日、名古屋本社で開いた会見で、豊島半七社長は「取引先が抱えるITやECに関する課題は一社一様。それらの課題とベンチャー企業のアイデアをうまく結び付けることができたら」と抱負を語った。

 社員へのITの研修会に加え、今後は勉強会も開き、意識改革と知識の習得に努めるとしている。