クラボウ「アクアティック」/高付加価値で幅出し/インテリア、雑貨にも提案
2017年12月06日 (水曜日)
クラボウは、色落ちしにくいデニム「アクアティック」にストレッチ性を持たしたり、機能加工を加えたりすることでインテリア、雑貨なども含む幅広い分野にアピールする。
現在、アクアティックの素材バリエーションは6種類。綿100%やスパンデックス2%混、あるいは生地の厚みで違いがある。今年5月の展示会で初披露し、衣料品向けを中心に本格的な販売を10月にスタートした。
縦・横2方向ストレッチ生地の開発や国内工場の加工設備を生かした風合いや防汚機能を付加した新たな素材の研究に取り組んでいる。将来的に新たな開発素材をクッション、ソファー地といったインテリア関連やランチョンマット、ポーチ、バッグなどの雑貨へも提案する。
アクアティックはデニムの色合いと表情を持ちながら洗濯や摩擦による色落ち、移染の問題を克服した新素材。ぬれても色落ちしにくく、乾いた状態でも他素材に色移りしにくい。製品加工でデニムならではのビンテージ調の表現もできる。
こうした特徴は従来のデニムでは難しかった白や淡い色調のアイテムとデニムのファッションコーディネートやデニムと白地を組み合わせた商品企画を可能にする。
国内自社工場の安城工場(紡績・織布)と徳島工場(染色・仕上げ加工)で一貫生産する。原料の選択から紡績・織布・染色加工に至るまで一貫した独自の生産工程「アクアティックメソッド」を開発しており、このほど量産に備えた工場の整備を完了した。
国内だけでなくエージェントを通じた海外への拡販にも力を入れる。欧州、米国西海岸・東海岸での提案を既に始めており今後、「クラボウデニム」のプレミアムラインの中核商品となるよう育てる。