豊島/再生ポリエスで業務提携/製品ビジネスなどに活用

2018年01月17日 (水曜日)

 豊島は再生ポリエステル事業で業務提携すると発表した。同社が運営するコーポレート・ベンチャーキャピタルファンドを通じて日本環境設計(東京都千代田区)の第三者割当増資を引き受け、生産パートナーとして連携する。豊島は素材部署と製品部署の共同でプロジェクトチームを組織して再生ポリエステル素材を使用した製品を展開する。

 日本環境設計は不要になった衣料品を店頭でリサイクル回収する「BRING(ブリング)」プロジェクトを運営する。同社が回収した衣料品を原料とする再生ポリエステル樹脂の製造工場を昨年12月、北九州の響灘に稼働させた。同プロジェクト参画企業に、この再生ポリエステル樹脂を使用した製品を販売する。

 綿やナイロンなど複数の繊維が混紡された製品からポリエステルを解重合。精製・脱色を経て再重合し、石油由来と同等の品質を持つポリエステル樹脂を製造する。

 豊島は同素材の品質と供給の安定性を支援しながら、製品OEM/ODM事業などに活用する。啓発や情報発信も連携して行う。

 ユニフォーム関連企業のCSR活動、カジュアル市場で消費者の共感を得るブランディング施策として、持続可能性に関する取り組みに関心が高まっているとみて業務提携を決めた。

 同社は「回収インフラの構築、回収した衣料品を新しい衣料品の原料として再利用する経済循環の早期実現を目指す」としている。