クラボウインターナショナル/開発商品が市場浸透/連携の力と独自性と

2018年03月08日 (木曜日)

 クラボウインターナショナルは近年、商品開発に力を入れている。クラボウとの連携によるものと独自のものとに分かれ、その機能の高さやアイデアが市場に受け入れられ、拡販も徐々に進む。

 クラボウとの連携商品では、綿・レーヨン混の中空構造糸「スピンエアー」に抗ウイルス加工「クレンゼ」を施した原料を使って、インドネシアのクマテックスで紡績し、アクラベニタマで編み立て縫製したレディース向けのトップスが人気を博す。カタログ通販で数年の実績を積んでおり、来シーズンも継続が確定した。

 そのほか、綿・ストレッチに洗濯耐久性の高い防汚加工「プレビア リペレント」を施した生地をアクラベニタマで縫製したレディースパンツも好評。デニム調織物「デニムニ」もカジュアルユニフォーム向けなどで人気を高めている。

 透湿・防風・ストレッチ性を持つフィルム、「ブレスレイヤー」はカジュアル分野、ユニフォーム分野などで着実に採用が進んでおり、今後はカーボンブレンドの蓄熱タイプ「ブレスレイヤープラス」と合わせ、さらなる販売拡大に臨む。

 クラボウインターナショナルの独自開発商品では、耐熱軍手の「アツボウグ」が販売を伸ばす。バーベキューなどで熱いものを扱う際に効果を発揮するもので洗濯可能で、通気性、作業性に優れながらも火の粉が入りにくい。難燃繊維アラミドと綿を使い、独自のループ構造で編み上げた。

 そのほか、備蓄機能も評価される欧米ラグジュアリーブランド向けオリジナルデニムの68シリーズも拡販が進み、経糸にセルロース・タンパク質複合繊維「ルナセル」、緯糸にラミーを配した生地はストールに採用された。