クラボウ・ユニフォーム素材販売/3月期は微減収、利益改善/作業服堅調も白衣で苦戦

2018年03月28日 (水曜日)

 クラボウのユニフォーム素材販売を主力とするライフスタイル部の2018年3月期業績は売上高が前期に比べでわずかに下回っているものの、営業利益は改善する見通しだ。

 売上高の構成比率はワークウエア・白衣用途が85%を占め、残りは患者着を中心とする病院向けリネン用素材。今期はワークウエアが堅調も白衣とリネン分野で苦戦した。

 ワーキングウエア素材のメインは民需で、備蓄アパレル向けへの供給が順調だった。小売店での購買需要でクラボウが強みとするカジュアル調の素材がよく売れたことが追い風になった。企業への納入案件も製造業を中心に業績が回復したことで底堅く動いた。

 白衣用素材は食品工場やフードサービス用途が中心。市場のニーズが価格に集中し、綿混や織り組織、機能で特徴を持たせた高付加価値素材が苦戦した。市場では合繊主体で平織り、綾織りといったシンプルな組織が好まれているという。

 来期は販売先であるユニフォームアパレルと組んで最終着用者のニーズを反映させた新素材開発と販売に取り組む。今年も新素材の投入を予定しており、夏に開くユニフォーム素材展示会で披露する。

 三和二郎部長は近年の売れ筋商材のキーワードとして「ストレッチ、カジュアル、デニム調、涼感などがある」とし、「既存機能の組み合わや新機能の付加など、現場の声を生かした素材を開発する」と話す。クラボウのスマートテキスタイル「スマートフィット」を念頭に「ITを活用した素材も今後、ユニフォーム市場で有望」との考えを示す。