テイジン・アラミド／蘭エリタックの株式取得／トータル・セーフティ・ソリューション・プロバイダー目指す

2018年12月06日 （木曜日）

　オランダのテイジン・アラミドは、ウエアラブルデバイスの研究開発などを手掛ける同国のスタートアップ企業・エリタック（ユトレヒト市）が新たに発行した株式2万5千株を11月29日付で取得した。これで持ち株比率は20％となる。

　帝人グループは災害対策・社会インフラ整備などでの事業展開を通じ、安全性の向上を実現するトータル・セーフティ・ソリューション・プロバイダーを目指している。

　一方、エリタックは消防士、警察官といった強いストレスにさらされるファーストレスポンダー向けに、視覚が遮られても触覚から脳に伝わる情報を活用できる革新的なウエアラブルナビゲーションシステムを開発している。

　テイジン・アラミドは2017年にエリタックとの折半出資でセンタス（ユトレヒト市）を設立した。センタスは救急車両向けに、シート座面に搭載された振動モーターの振動によりドライバーを進行方向に誘導できる画期的なナビゲーションシステムを実用化。オランダ国内の一部の消防隊で採用されている。

　帝人グループは、今後はエリタックのウエアラブル技術も駆使し、トータル・セーフティ・ソリューション・プロバイダーとしての地位確立を目指す。