ユニチカトレーディング グローバル事業部/デニム苦戦に歯止め/スポーツ・婦人で輸出拡大

2019年05月08日 (水曜日)

 ユニチカトレーディング(UTC)のグローバル事業部は中期計画最終年度となる2019年度(20年3月期)、デニムの苦戦に歯止めをかけるとともに、スポーツ素材やシャツ地で輸出拡大を計画する。

 UTCの同事業部はデニムを中心とする輸出を主力に展開しており、「デニムの苦戦で18年度は厳しかった」(大岡聡グローバル事業部長)と言う。19年度は主力ユーザーに対する販促の密度を引き上げるとともに新規顧客の開拓を改めて強化し、「デニムのダウントレンドに歯止めをかけたい」と話す。

 2年前から独「パフォーマンスデイズ」や「A+A 国際労働安全機材・技術展」のような海外展示会での売り込みに乗り出しスポーツ素材の輸出に着手。19年度に販売を始められるとみており、スポーツではリサイクルポリエステル「エコフレンドリー」も打ち出し海外ブランドの開拓を目指す。

 綿のシャツ地、ポリエステルや再生セルロース繊維「テンセル」混による婦人服地の輸出にも取り組んでおり、20年度からの次期中計で成長路線に乗せるようユーザーへの企画提案に力を入れる。

 中国、ベトナム、インドネシアのグループ会社とは海外テキスタイル生産での連携を強めている。現地生産する生地の日本持ち帰りや現地縫製工場への販売、製品OEMによる現地販売でこの取り組みの拡大を目指す。

 中国では、非衣料・資材系の取り組みも立ち上げている。フィルターやスニーカー用表皮材を現地生産して現地販売するオペレーションを早急に軌道に乗せたいという考えを示す。