帝人フロンティア/軽失禁対応下着市場で存在感/DgS中心に広がり

2019年09月20日 (金曜日)

 帝人フロンティアのウェルライフ部は、軽失禁対応下着市場で存在感を示している。商品力が認められたことでドラッグストア(DgS)での取り扱いが始まり、2020年度(21年3月期)の軽失禁対応下着の販売は17年度比3倍に増える見込み。大人用紙おむつの販売も検討しており、“中失禁市場”にも参入する。

 軽失禁に対応する安心下着では、約20年前に「ウェルドライ」シリーズを発売し、数年前には高機能吸水パンツシリーズ「ヘルスケアラボ」を市場に投入。通信販売を主販路としてきたが、DgSでの展開を契機に一気に広がった。18年度は約3500店舗で販売され、売り上げも17年度と比べて2倍になった。

 ウェルドライには男性用と女性用がそろう。男性用は立体構造による圧迫感のないはき心地を付与しているほか、ごわつき感も軽減。女性用はレースをあしらったシンプルなシルエットで幅広い年齢に対応する。いずれも超極細繊維「ミクロスター」を使うことなどで吸水性を高めた。

 ヘルスケアラボの吸水ボクサーパンツアクティブはストレッチ素材のシームレスタイプで、活動的な人に適している。女性用は要望が多いという浅い股上を採用。ウェルドライと比較して約4㌢浅くした。比較的若い世代でも抵抗なく着用できる。

 19年度には取り扱いDgSの店舗数が4千を超える見通しで、GMSでの販売も始まる。吸水量や吸水スピードなどの商品力の高さが認められていることもあって、「20年度には17年度と比べて3倍の販売を目指したい」と話す。

 19年末から20年春には、“中失禁”に対応する大人用紙おむつの販売も始める予定。今年4月から9月まで介護施設で着用モニターを行ったところ一定の評価が得られ、販売拡大に期待を示す。通販と介護施設への販売を想定する。そのほか、軽失禁用パッドの開発も進めている。